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國久真有 個展 “IF ANYWHERE”

2018年05月16日 卒業生情報 アート・クラフト学科 大学院

本学造形表現学科(現 アート・クラフト学科)卒業、大学院 総合アート専攻(現 総合アート&デザイン専攻)修了生の國久真有さんが個展を開催されます。

会期
2018年5月19日(土)〜6月9日(土)
火~土 12~19時 開廊(日・月 休廊)
レセプションパーティー:5/19(土)19時~
会場
創治朗 -Contemporary Art Gallery-
〒664-0851 兵庫県伊丹市中央6-1-33 中本ビル2F
(阪急伊丹より徒歩約6分・JR伊丹より徒歩約9分)
兵庫県伊丹市中央6-1-33

TEL: 072-773-3910
MAIL: gallerysojiro@gmail.com
Twitter: @sojiroARTprdc
WEB: http://gallerysojiro.wixsite.com/sojiro

趣旨

このたび創治朗では、國久真有(Mayu Kunihisa, b. 1983)の個展を開催いたします。
國久は、服飾デザインと空間デザインを学ぶためにロンドンへの留学を経験しましたが、その過程で大画面 の抽象表現主義の絵画作品と出会い、それまで見たことのない空間への認識を発見します。
衣服や住居のように、人体を取り巻く空間を構成したりそこに干渉するには、必ずしも三次元的アプローチ が絶対であるわけではない。
絵画の四角く制限された平面が、直接に空間操作をするような三次元的な手法以上に、思いもよらぬ空間認 識をもたらすことがありえる。
こうした発見から國久の絵画への取り組みが始まります。

作家ステイトメント

これまでの10年は、これからの10年に向けての身体と精神が健康でいることのベースを作りました。
心身の健康状態は、私の作品に影響を与えます。
日光を浴び良い睡眠をとることは、伸び良い私の線となり、それらが絵画を作ります。
近年は人体を軸にし、腕のストロークと遠心力を利用して描く手法を利用したwit-witシリーズという絵画を制作しています。
絵画(四角い平面)は何次元ものことを平面にとりこめるという特性があります。四角い画面がイリュー ジョンを示すまで様々なドローイングをしました。それらが身体を通じ、私の絵画と成ります。
この絵画シリーズは、(ひとつ)の結果としての四角い平面絵画です。

私自身の身長と同じ長さの円を画面に現し、その積層はキャンバスと作者の間を取り払うかの様にし、四角 い画面は絵画空間を出現させていきます。

“wit-wit” という名称は、古代ローマ時代の建築家ウィトルウィウスの『建築論』の記述をもとに、
レオナルド・ダ・ヴィンチが1485〜1490年頃に描いたドローイング『ウィトルウィウス的人体図』 に由来します。

例えば、ゴールを設定した方が人には見えやすいことがあるので、あることを設定し描いています。

身体のサイズである腕のリーチの半径を直接反映した描線、それを積層させて描き込むことで自らを取り巻 く空間に、
キャンバスと作者の境界を取り払うまでに追及された線のドローイングによる空間構成の試みは、平面上に 立ち現れる空間によって観る者を包み込むという、絵画と空間との関係性のまだ見ぬ領域を探求しています。

ぜひご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。