大学案内INTRODUCTION

学長挨拶

神戸芸術工科大学 学長

[専門:建築構法・建築生産]

松村秀一

1957年兵庫県生まれ。
1980年東京大学工学部建築学科卒業。
1985年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻
博士課程修了。工学博士。
1986年より東京大学専任講師、助教授、教授、
特任教授さらに早稲田大学理工学術院総合研究所
上級研究員・研究院教授を歴任。
2024年神戸芸術工科大学学長に就任。

「芸術」と「工学」の融合が求められる時代です

人が集まって刺激し合いながら行動する。それが「社会」。
人がそれぞれに独立して考え動く。それが「個人」。
人と人がSNS等のさまざまな空間で自在に結び付き、
そこに大小さまざまな「社会」が生じ、その中で各「個人」が生きる。
それが今という時代のあり様です。

「工学」は長らく「社会」に求められる技術を生み出すことを目指してきました。
ところが、今や「工学」が相手にするはずの「社会」は大小さまざまでその種類も常に増え続けています。
相手が見定められなくなってきているのです。

他方、「芸術」は「個人」の身体や心をふるわせ活性化させる大切な営為であり続けました。
しかしその「個人」も、スマホを手放せない人が増えていることからもわかるように、
「社会」から独立した「個人」でいられる時間が限られてきています。
「芸術」が対象としてきた独立した「個人」というあり方が珍しくなってきているのです。

「社会」の多様化と「個人」の独立性の希薄化。
そのような状況下では、「工学」と「芸術」が接近し、互いの相手を重ね合わせた領域で
ともに影響し合いながら人々の豊かな生に貢献することが強く求められます。
国際的に開かれた神戸の地で、「芸術工学」を旗印に掲げてきた神戸芸術工科大学には、
現代的な「社会」と「個人」の双方に働きかけるための
知識と技を持つ人材を育成してきた固有の伝統があります。
皆さんも本学で一緒に人々の豊かな生に貢献できる芸術工学を学び、
進取の気性をもって大いに活躍いたしましょう。

神戸芸術工科大学 学長
松村 秀一

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