近年における東日本大震災のように、建物の損壊や交通機関・ライフラインに大きな被害が出るような大規模な地震等の災害が発生した場合、身の安全を守りつつ、落ち着いた行動をとることが求められます。そのために最低限、以下の事項について知っておいてください。
普段から準備しておくこと
地震の発生そのものを防ぐことはできませんが、被害の軽減や災害発生後の行動をできるだけ円滑に行えるようにするための方策はいくつか考えられます。たとえば
- できるだけ家具の転倒防止対策をとり、出入口付近に大きな物を置かないこと
- 緊急避難場所の確認(自宅周辺、大学内、その他よく出かけるところの緊急避難場所)
- 通信および情報収集手段の確認(携帯電話・スマートフォンなど 予備バッテリはあるか)
- 家族との連絡方法の確認 など
- ※当ページ下部「NTT災害用伝言板」「NTT災害伝言ダイヤル」を参照
災害時における行動
Ⅰ.地震発生直後の行動(とにかく自分の身を守る)
- 室内では窓ガラスや棚、そのほか倒れそうなものから離れる。机の下にもぐるか、バッグ等で頭部を覆うなどして、落下物から身を守る。余裕があれば出入口付近の人はドアを開ける。
- 屋外では塀や電柱、自動販売機等、倒れる可能性があるものから離れ、落下物に注意して座り込む。
- 火気や薬品を扱っている場合は、身の安全の確保を最優先し、一旦火気・薬品から離れる。
Ⅱ.揺れが一旦おさまってからの行動
- 自分のいる場所が安全か確認し、あわててその場を動かないこと(余震の可能性があるため)。
- 火気や薬品を扱っていたときはあわてず始末をする。電気器具やガス器具は作動させないこと。
- 負傷者がいる場合、火災が発生している場合は、安全を確保できる範囲で周囲と協力し、応急手当・初期消火を行う。
- 消火困難な火災や薬品の流出など、安全を確保できない場合は緊急避難場所に移る。火災の煙や薬品の有害ガスなどを吸わないよう、ハンカチ等で口を覆い移動する。なお、エレベーターは絶対に使ってはいけません。
Ⅲ.揺れが落ち着いてからの行動
- 余震が落ち着き、交通機関等の帰宅手段の安全が確認されるまでは無理に帰宅せず、大学や近辺の避難所にとどまる。徒歩で帰宅する場合は半径10㎞以内が限度(災害時の歩行速度は時速2.5㎞程度しか出せない)と考え、暗くなる前に到着できるか確認してから行動する。
- 情報収集はチェーンメールやうわさなどにまどわされず、大学や公共機関、テレビ・ラジオ等からの正確な情報入手に努める。
- 家族や友人に安否確認の連絡を行い、落ち着いたら大学にも安否連絡をしてください。万一、自宅が被災した(人的・物的被害があった)場合は被害状況を伝えてください。
(参考)「NTT災害用伝言板(web171)」「NTT災害伝言ダイヤル(171)」
災害時は安否確認の電話が集中し、回線がつながりにくくなります。NTT西日本・東日本では、被災地における個々の安否情報を確認できるよう、災害時限定のサービスを提供しています。平常時は利用できませんが、毎月1日と15日に体験(練習)できるようになっています。 ぜひ試しておいてください。 (※NTTドコモ、au、Softbankも同様のサービスをしています。)
「NTT災害用伝言板(web171)」
災害等の発生時、被災地域(避難所等含む)の住居者がインターネットを経由して災害用伝言板(web171)にアクセスし、電話番号をキーとして伝言情報 (テキスト)を登録できます。登録された伝言情報は電話番号をキーとして全国(海外含む)から確認したり追加の伝言を登録できるサービスです。このサービスはインターネット接続ができるパソコン、携帯電話、スマートフォンから利用できます。
「NTT災害伝言ダイヤル(171)」
災害等の発生時、被災地内の電話番号および携帯電話等の番号をキーとして、安否等の情報を音声で登録することができるサービス(ボイスメール)です。利用可能な電話は、加入電話、ISDN、公衆電話、ひかり電話(電話サービス)および災害時に設置される特設公衆電話ですが、登録される電話番号は携帯の電話番号も可能です。
登録方法(被災者)
171+1+○○○○○○○○○○(市外局番を含めた電話番号)
再生方法(確認側)
171+2+○○○○○○○○○○(市外局番を含めた電話番号)
詳しくはNTTグループウェブサイトを確認してください。