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神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所 第2回国際シンポジウム

2013年04月24日 生涯学習・公開講座 国際交流 アジアンデザイン研究所 プレスリリース

送る舟・飾る船……鳥と龍が支えるアジアの舟山車……

神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所[アジアのかたちとデザイン]第2回 国際シンポジウムは、 龍や霊鳥の姿を飾りつけ、仏像を戴き、 魂を運ぶ「舟形の山車」の意表をつくデザインに注目する。ミャンマー・タイ・日本。 三つの国の舟山車が紹介される……

神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所 第2回国際シンポジウム

仏像を戴き、神を招き、福を運び、魂を送る……
人を乗せ、物を積みあげて水面を、あるいは海上をひた走る「船」。
原初の舟は木を刳りぬき、木片を集めて造られた、
人や物を包みこむ水上に浮かぶ器であった。
人は、母胎から生まれでる。
胎児は、「母という容器=舟」に守られ、この世に現れる。
死せる者もまた、舟に乗る。
死者の魂を送る「棺」は、ときに「ふね」と呼ばれていたという。
世界各地で、海の彼方には他界や彼岸があり、
神々や死者、霊魂がすむ…と信じられた。
舟は死者の魂を乗せ、神霊を招き入れて、
此岸と彼岸を水平に結ぶもの。
ときに宝船になり、人びとに福を運ぶ器となる。
ミャンマー、タイ、日本。意匠をこらした舟山車の登場……
アジアンデザイン研究所が主催する
第2回国際シンポジウムの主題は、「送る舟・飾る船」。
アジア各地で仏像を乗せ、神を招き、
魂を運ぶ「舟形の山車」のデザインに注目する。
雨期明けのミャンマーでは、
仏像を乗せた黄金の霊鳥船が湖上を巡行し、
タイでも同時期に、龍を象る華麗な舟山車が数多く登場する。
夏の盛りの日本では、賑やかに飾られた舟山車が街を練り歩き、
人形の歴史絵巻をあしらうオフネが山の中を曳かれてゆく。
ミャンマー、タイ、日本。飾りつけに工夫をこらし、
神話的意味を異にする舟山車が、デザインを競う…。

神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所 第2回国際シンポジウム

プログラム

第1部 映像上映

A──バリ島「王家の葬儀に曳きだされる山車」

ナンシー・タケヤマ〈シンガポール・南洋理工大学准教授〉

B──イラン「アシュラ祭の生命樹の山車」

モジュガン・ジャハンアラ〈イラン〉

開会挨拶……齊木崇人〈神戸芸術工科大学学長〉
イントロダクション……杉浦康平〈RIAD / KDU所長〉

第2部 [ミャンマー]

黄金の霊鳥「キャラウェイ」を飾る仏像巡行船のデザインと象徴性

ゼイヤー・ウィン〈神戸芸術工科大学RIAD研究員/立教大学アジア地域研究所研究員〉

第3部 [タイ]

チャクプラ(仏像巡行祭)に曳きだれる、龍船パレードのデザインと象徴性

ホーム・プロムォン〈タイ・マヒドン大学講師〉

映像上映/スラタニのチャクプラ祭

黄 國賓〈神戸芸術工科大学准教授〉

タイの伝統文化にみる「鳥」と「蛇」のシンボリズム

ソーン・シマトラン〈タイ・シルパコン大学准教授〉

第4部 [日本]

舟山車さまざま + 長野の「オフネ」のデザインと象徴性

三田村 佳子〈日本民俗学会会員〉

第5部[ディスカッション]

ゼイヤー・ウィン + ホーム・プロムォン + ソーン・シマトラン + 三田村 佳子 + 齊木崇人 + 杉浦康平 今村文彦〈司会〉

開催概要

主催:
神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所
日時:
2013年5月25日(土)13:00~17:30
場所:
神戸芸術工科大学吉武ホール

*入場無料ですが、参加希望者は事前に下記担当者までご連絡願います。
[お問い合わせ先]…神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所
担当/佐久間華 FAX. 078 794 5027 / Email. riad@kobe-du.ac.jp

*本シンポジウムは JSPS 科研費25560016の助成を受けたものです。

神戸芸術工科大学アジアンデザイン研究所 第2回国際シンポジウム

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