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神戸芸術工科大学大学院客員教授・環境美術家 関根伸夫 [位相―大地] 再制作プロジェクト二〇一一

2011年08月24日 大学院 イベント 特別講義 プレスリリース

一九六八年に第一回神戸須磨離宮公園現代彫刻展に発表された、関根伸夫氏による「位相―大地」は、美術界に衝撃的な反響を呼び起こし、「もの派」を含む日本の現代美術の動向に決定的な影響を与えました。また、現代の都市環境、自然との相互の関係のあり方にも深くかかわり、極めて現代的な意義を持っています。

神戸芸術工科大学では、関根伸夫氏の全面的な協力のもとに、ゆかりの神戸の地において四十三年ぶりに「位相―大地」の再制作と展示を行い、広く一般に公開します。

当時の人々にもたらした、その作品の衝撃的な魅力、土と光、アートと環境との実り豊かな関係を再体験する貴重な機会となります。若い学生を含めて様々な世代の人々が、本プロジェクトを通じて、今日のアートや環境に対する新しい見方を発見し、新たな創造を生み出す刺激となれば幸いです。

公開特別講演 [位相-大地]をめぐって

日時
2011年9月26日(月)16:00~
会場
神戸芸術工科大学吉武記念ホール(定員400名)

※予約不要・聴講無料

公開期間

会期
2011年9月22日(木)~10月14日(金)
*ただし10月2日(日)は学校内行事のため、一般公開は致しません。
開場時間
10:00~17:00
会場
神戸芸術工科大学キャンパス 扇形広場
主催
神戸芸術工科大学、
神戸ビエンナーレ組織委員会、
神戸市
共催
兵庫県
特別協力
株式会社吉田造園土木

※入場無料

関根伸夫「位相―大地」1968年、(H270×φ220cm)×2、大地
第1回神戸須磨離宮公園現代彫刻展 朝日新聞社賞受賞
撮影:村井 修
プロジェクトは、[位相―大地]の作品を原寸で再制作・展示します

関根伸夫プロフィール


当時現代美術の多様な傾向の変遷の中で影響された私は、現代の美術は結局のところ新しい空間の解釈法を発見もしくは発明するしかないと考えていった。
したがって、様々な分野に興味を持ち、美術と同じ意味で空間が認識できる世界が問題だった。そんな中で当時私は、位相幾何学と禅と老子に占領されていった。
最も現代的で柔軟な空間認識が可能である位相幾何学と禅の公案や老子の無為自然は奇妙に私のなかでは一致していた。

  • 1942 埼玉県生まれ
  • 1970 第35回ヴェネツィア・ビエンナーレ出品
  • 1973 環境美術研究所設立、日本の環境美術の流れの先駆的存在となる
  • 1978 ルイジアナ美術館他欧州巡回個展
  • 2003 川越市立美術館個展
  • 2011 神戸ビエンナーレ「しつらいアート国際コンペティション」審査委員