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第2回ビブリオテイクレクチャー:『カップマルタンの休暇小屋のひみつ~ル・コルビュジエの図面アーカイブからわかること』

2010年07月06日 情報図書館 大学院 イベント

来る7月22日(木)に図書館AVホールにて、ビブリオテイクレクチャーの第2回目を開催します。今回は大学院芸術工学研究科・鈴木明教授によるレクチャーです。

※第1回目のレポートはこちらをご覧ください。

『カップマルタンの休暇小屋のひみつ~ル・コルビュジエの図面アーカイブからわかること』

講義内容:
世界的な建築家ル・コルビュジエは、南フランスの紺碧海岸(コートダジュール)
の崖っぷちにたった四坪の小屋を建てました。
「1951年12月30日、コートダジュールの小さな〈一膳飯屋〉の机の端で、
私は妻の誕生日に贈るための小さな小屋の図を書いていた。その小屋を、私は翌
年、波打ち際の近くの岩の上に建てた。この(私の)図面は45分くらいで作ら
れた。それは決定的であった。なにもかえられなかった。小屋はこれを清書して
実現された。モデユロールのおかげで、これを進めていくのは非常に確実さを与
えてくれた」(ル・コルビュジエ「人間のごく近くに」『モデュロールⅡ』鹿島出
版会、1976)
丸太小屋のようなつくり、風呂もキッチンもない小屋ですが、夫婦は気に入り毎
夏冬を過ごし、ル・コルビュジエはこの下の海でその生涯を閉じました。小屋で
は裸で過ごしていたかれは小屋脇にさらに小さな三畳ほどの仕事部屋を建て、イ
ンドの都市計画や上野の国立西洋美術館のスケッチをしていた事が知られていま
す。
この質素な小屋をル・コルビュジエの建築作品として見ることの価値や意味があ
るのでしょうか?
この小屋の建設をはさんで、ユニテ(集合住宅)やチャンディガール(都市計画)
といった大規模なプロジェクトを手がけるとともに、その一方では、その作風は
といえばロンシャンの教会のような圧倒的な量塊による造形へと変化させていき
ました。
どうも、この小屋にはいろいろな秘密が隠されているようです。ル・コルビュジ
エの膨大な図面アーカイブのなかから、カップマルタンに計画されたこの小屋と
いくつかのプロジェクトを読み込み、その解明を試みたいと思います。

   講師:
   鈴木明

   日時: 
   2010年7月22日(木)17:00~18:00

   会場:
   神戸芸術工科大学・図書館AVホール

   定員:
   50名(先着順・申込不要・聴講無料)

   お問合せ先:
   神戸芸術工科大学 図書館事務室
   TEL:078-794-5045
   URL:http://www.lib.kobe-du.ac.jp/

当日は以下の資料を紹介する予定です。

・『Le Corbusier plans』(2005-)【DVD-ROM】