ビジュアルデザイン学科

目指す職業主な就職・進学実績

  • グラフィックデザイナー
  • アートディレクター
  • Webデザイナー
  • エディトリアルデザイナー
  • イラストレーター
  • 絵本作家
  • 教員
  • 大学院進学
卒業生の声
  • 大阪シーリング印刷 株式会社

石橋 恵

国内シール印刷業界トップシェアの総合パッケージメーカーである大阪シーリング印刷に新卒入社。主に食品関係のラベルやパッケージなどのデザインを担当している。
(2021年 ビジュアルデザイン学科 イラストレーション・絵本創作コース(現:ビジュアルデザイン学科 エディトリアルデザイン・イラストレーションコース) 卒業)

Q.現在のお仕事を選んだきっかけを教えてください。

イラストレーションを専門にしていましたが、専門外も含めてさまざまな授業を受けていくうちにイラストをキャンバスに描いて飾るだけではなく、パッケージなどの印刷物に展開し、たくさんの人に見てもらいたいと思うようになりました。
パッケージって、市場に出るのでより多くの人に見て、触れてもらえますよね。それに、たとえすごく気に入って買ったわけじゃなくても、そこにあるだけで生活を彩ったり、豊かにしてくれることもあります。今の会社を選んだのは、もともとお菓子などのパッケージが好きだったから。食品関係のラベルや袋などさまざまな形態のデザインに携われることにも魅力を感じました。

Q.今の自分をつくった、神戸芸工大での経験は?

「なんでもやってみる」という気持ちであらゆる授業をたくさん取っていました。産官学連携プロジェクトに参加して街の壁にイラストを描いた時は、見る人(=お客様)を意識することの大切さを学ぶことができ、学生でいながらイラストレーターやデザイナーのお仕事を体験することができました。寺門先生のゼミでも本当に自由に学ばせてもらいました。週1回あるゼミは「なんでもいいから作品を2点、毎週持ってきてね。絵じゃなくて立体でも詩でも書でもいいよ」というスタンス。許可をもらって他のゼミの課題に参加し、専門外のグラフィックデザインに挑戦して作品を提出したこともありました。
そうしたさまざまな経験がイラストにも反映され、作品の良さに繋がっていると評価をいただいた時は嬉しかったです。「なんでもやってみる」ことが、自分の力になるのだと実感しました。

Q.お仕事をしていて感じる、変化や成長はありますか?

学生時代は流行や好みでデザインすることも多かったですが、仕事で手がけるのはお客様の商品。やっぱり売れることが重要なので、どうすれば売り場で映えるか、普段の買い物でも意識して商品を見るようになりました。職場の先輩方は「こういう技術が使われてるんかな」「このデザインはこんな意図があるんちゃう?」など、深いところまで観察されて、雑談からも日々学んでいます。これまでは自分の好みのデザインばかり見ていましたが、これまで触れてこなかったジャンルのデザインも意識的に見るようにしたり、いつもは行かないお店に入ってみたりと、自分の引き出しを増やしていけるようにしています。

石橋 恵
  • 株式会社 ピンスポット

福井 亮平

制作会社での勤務を経てクリエイティブエージェンシーに勤務。グラフィックや動画制作などさまざまなデザイン業務に携わる。
(2015年 ビジュアルデザイン学科エディトリアルデザインコース(現:ビジュアルデザイン学科 エディトリアルデザイン・イラストレーションコース) 卒業)

Q.どのようなお仕事をしているか教えてください。

卒業後はアートギャラリーでアルバイトをしたり、映画が好きなので映画の広告をつくる会社に勤めたり、エディトリアルデザインの会社で雑誌のデザインをしたりと、興味のまま仕事を選び、ステップアップしてきました。
今はグラフィックデザイナーとして広告やカタログ、動画などの案件に携わっています。この会社を選んだのは、これまでやってこなかった領域の制作物やデザインに関われるから。特に、動画編集はやってみたかったことのひとつなので、独学でスキルを磨きながら実際の業務に活かしているところです。自分が関わった広告がSNSで話題になっていたり、動画の再生回数が増えているのを見ると「自分のつくったもので会話が生まれたり、アクションが起きている!」と嬉しくなります。

Q.今の自分をつくった、神戸芸工大での経験は?

大学時代は先生や友人たちとひたすら会話をしていたなあと思います。「なんとなく好きなんです」と話題に出した映画をきっかけに、「これも好きだと思うよ」と先生からよく映画や小説を教えてもらっていました。そのどれもが外れなく自分の好みに合っていて、「めっちゃ良い、もっと知りたい!」と、ひとつの「好き」からどんどん広がっていきました。その映画がなぜ好きなのか考察し、作中の音楽やファッションの意図を探り、それをネタにまた会話を楽しんで…。この時期に見る力や感性が養われたと思っています。
映画好きが高じて、エディトリアルコースにいながら卒業制作に選んだのは自主映画の制作。僕は前のめりでしたが、「登山経験もないのに裸でエベレストに登るようなもんだよ」と先生から突っ込まれましたね(笑)。それでもキャスト、カメラマン、照明、音声、スタイリストなどスタッフを集め、監督として制作をスタート。自分のなかに漠然とあったものを肉付けしながら脚本を書き、撮影や編集の技術的なことは映像を学べる学科の先生や学生にアドバイスをもらって、ついに映画を完成させることができました。わからないことだらけで必死でしたが、楽しい日々でした。おもしろいものは繋がっているから、好きだと感じるものはこれからも広く深く掘っていきたいです。そして、これまでの経験からまた1本、映画を撮りたいと思います。楽しまないとね。

福井 亮平
  • 株式会社 カプコン

陳 標威

株式会社カプコンに入社後、ゲームグラフィックデザイナーとして、キャラクターデザインを担当。多様なデザイン技法を活かし、世界中で楽しまれるゲーム制作を手がける。
(2019年 ビジュアルデザイン学科 イラストレーション・絵本創作コース(現:ビジュアルデザイン学科 エディトリアルデザイン・イラストレーションコース) 卒業)

Q.現在のお仕事は?

ゲームグラフィックデザイナーとして、キャラクターデザインを担当しています。デザインするのは人物や動物だけではなく、服装や武器などのアイテム、背景など非常に多様です。ゲームの世界の中でどんな生き物たちがどんな風に過ごしているのかを想像し、デザインに起こす作業はとてワクワクします。また制作したゲームは海外でも配信されるので、新発売の作品が公開された時に世界中からリアクションをもらえた時は非常にやりがいを感じます。

Q.お仕事で心がけていることは?

キャラクターデザインでは、テクスチャの解像度やポリゴン数、骨の関節数など、非常に細かな要素がゲームの処理速度に影響します。そのため、魅力的なデザインに仕上げるだけではなく、実際にゲームエンジンに実装できるようにする配慮が大切です。制作ではキャラクターの動きをつけるアニメーターやプログラマーの方々と常に連携をとりながら、互いの要望を伝え合ってよりクオリティの高いゲームづくりに努めています。

Q.神戸芸工大を選んだ理由は?

第一に神戸というロケーションに惹かれました。山や海など豊かな自然に囲まれている一方で、街に出ればオシャレなデザインにあふれています。神戸芸工大では学科を超えてさまざまな授業を受けられたことが、自身の学びに繋がりました。また情報図書館では昔に出版されたイラスト集をはじめいろいろな資料を閲覧することができ、創作意欲への刺激となりました。

Q.在学中はどのような作品制作を?

デジタル、アナログの両方で作品制作を行っていましたが、印象に残っているのはアナログ手法による制作です。神戸の海で採取した海水からつくった塩で黒いキャンバスに絵を描いたり、水彩や油彩、アクリルなどの絵具を混ぜ合わせて使ったりとさまざまな技法を試す中で、表現の可能性を探究することができました。

陳 標威