生産・工芸デザイン学科

目指す職業主な就職・進学実績

  • プロダクトデザイナー
  • カーデザイナー
  • インテリアデザイナー
  • 家具デザイナー
  • テクニカルディレクター
  • ファッションデザイナー
  • パタンナー
  • テキスタイルデザイナー
  • マーチャンダイザー
  • バイヤー
  • ジュエリーデザイナー
  • フィギュア原型師
  • 器作家
  • ジュエリー作家
  • ガラス作家
  • 木工作家
  • 教員
  • 大学院進学
卒業生の声
  • 株式会社 千石

田中 志歩

「アラジン」ブランドの企画・製造を行う家電メーカー株式会社 千石に入社。インハウスデザイナーとしてプロダクトデザインのほか、さまざまなデザイン業務に携わる。
(2021年 プロダクト・インテリアデザイン学科 プロダクト・カーデザインコース(現:生産・工芸デザイン学科プロダクトデザインコース) 卒業)

Q.お仕事で心がけていることを教えてください。

自社製品の開発に携わりつつ、LINE やInstagramなどのSNS、Webサイトで使う画像のデザインや展示会のレイアウトなど、幅広く担当させてもらっています。心がけているのは、デザイン性だけでなく使いやすさやわかりやすさにこだわること。例えば、読みにくい場所に配置される製品の操作銘板は、マークを入れたり線の太さで目立たせたり年配の人にも読みやすいように工夫しています。やりがいを感じるのは、自分が手がけたロゴデザインやノベルティに「かわいい!」とか「使いやすい」など、社内外から反応をもらえる時です。これからの目標は製品のデザインにいちから関わり、幅広い世代に愛される製品をつくること。ユニバーサルデザインのような、わかりやすくて誰にとってもやさしい製品をつくりたいです。

Q.今のお仕事に繋がっている大学での学びは?

プロダクト・カーデザインコースで一日6時間、スケッチをひたすら描き続ける授業があり、そこで画力が鍛えられました。仕事で「こうしたい」というのを説明する時にも、スケッチだと伝えやすいです。
3D イメージをつくる際も、まずはスケッチすることで頭の中を整理できるので、単純なことですが一番役に立っているかもしれません。また、Design Soil (デザインソイル)というデザインプロジェクトに一年生から参加したことも良い経験に。プロジェクトで一日中デザインのことを考え、遅くまで作業する日々は、同級生だけじゃなく先輩や先生とも接する機会が多く、多様な考えやものの見方を吸収できました。

Q.就職活動中で役に立った大学での経験はありますか?

授業の課題発表でプレゼンの経験を積んだことが就活にも役立ったと思います。課題発表では自分の作品のアピールポイントやどうしてそれをつくろうと思ったのかなど、論理的に伝える必要があります。最初は全然うまくできなくて、台本をびっしりつくって読み上げたこともありました。でもそうすると相手の顔が見えないから、台本を読むのではなく重要なポイントを頭で組み立てて話せるようにしよう…など、試行錯誤して少しずつ慣れていきました。そのおかげで企業の面接でも質問に対してちゃんと順序立てて答えることができました。キャリアサポートで面接の練習やエントリーシートの添削などをしてもらったことも内定という結果に繋がったと思います。

田中 志保
  • アーティスト

石野 平四郎

卒業後、アーティスト、造形作家として活動。超常的な存在をモチーフにしたファンタジックな世界観で、技巧を凝らした立体造形作品を生み出し続けている。
(2016年 クラフト・美術学科 造形・フィギュアコース(現:生産・工芸デザイン学科 クラフトコース) 卒業)

Q.現在のお仕事を選んだきっかけを教えてください。

SFやホラー映画に出てくるモンスターなど大きな物を造形するのが好きで、初めは映画のセットをつくりたくて特殊造形の仕事を目指していました。でも、僕にはつくりたいものが明確にたくさんあり、誰かに依頼されたものを制作するクライアントワークとは相性が良くないと感じたため、アーティストの道を選びました。
創作活動で心がけていることは体力と気力をいかにキープし続けるか、でしょうか。2023年、2024年に国内外で大きな展示が控えているので、まずはそれをクリアすることが今の目標です。また、日本の美術館で個展を開催し、キャリアを積んでいきたいと思っています。

Q.神戸芸工大での4年間で得られたものとは?

神戸芸工大で工芸を勉強できたのは大きかった気がします。僕の作品のマチエール(質感)も工芸からの影響が強いです。2年生の時に他大学の卒展を見に行ったのですが、特に東京藝術大学の卒展には刺激され、創作意欲が湧きましたし、大きな経験になりました。いわゆる就職活動はしませんでしたが、「スターダムにのし上がりたい」と思っていたので、作品をコンペに出したり、創作に打ち込んだりと、若いうちにキャリアを積むべく頑張っていました。
結果、在学中に出したコンペをきっかけに東京のギャラリーと繋がりをつくることができました。夢中になれること、得意なことに前向きな姿勢で全力を尽くすと、進むべき方向性が見えてくると思います。チャンスに対し、努力を惜しまないことが重要だと感じています。

Q.作品について教えてください。

普段は自分よりはるかに大きな超常的な存在や神話、伝承上の生き物などをモチーフに粘土素材で造形した作品を制作しています。時には自身の造形作品を記号に、さまざまな文脈でシリーズを展開しています。2022年は新たに取り組んでいる「物語性」をテーマとしたシリーズで、クリーチャー的造形の作品や動物をモチーフにした作品が多かったように思います。特に最近は、原型師の方の作品を近くで見る機会も多かったので、その影響を受けながら新たな表現を追求。細かい造形がアブストラクトな流線の中で融合したような表現にも成功しました。

石野 平四郎
  • 株式会社 ビームス

溝端 秀基

在学中にBEAMSでアルバイトを始め、卒業後に中途採用でBEAMSに就職。BEAMS PLUS(ビームスプラス)で販売員、バイヤーを経て2016年にディレクターに就任。
(2005年 工業デザイン学科(現:生産・工芸デザイン学科 ファッション・テキスタイルコース) 卒業)

Q.神戸芸工大でどんな学生生活を送っていましたか?

私が学生だった90年代後半~2000年代前半は、ファッション雑誌でスナップ特集が組まれたり、カリスマという言葉が生まれショップの販売員が今でいうインフルエンサーの位置づけだった時代。モノやブランド以上に「人」にフォーカスが当たっていて、高校の頃からファッションが好きだった私はスタイリストになりたいと思うようになりました。そして、スタイリストとして成功するには世界で一番有名なセレクトショップであるBEAMSで販売員として活躍することが近道になる。そう戦略を立て、大学在学中からBEAMSでアルバイトをスタートしました。ちなみに1、2年生で必修単位をほぼ取り終え3、4年生は週2日は大学、週5日はBEAMSという生活でした。

Q.今のお仕事に繋がっている大学での学びは?

スタイリストになりたかった理由のひとつは、洋服は好きだけどモノづくりは嫌いだったこと。すでに世の中には良いブランドがあり、良いデザイナーがいて、良い靴もデニムもある。私がモノづくりをしても勝てっこないから、ブランドのアイテムを格好良く表現したり、ファッションを楽しむための手伝いができればと思ったんです。
在学中も極力、手を動かさずに頭を使って、企画を考えたりプレゼン力を身につけたり。あとはIllustratorやPhotoshopなどの編集ソフトをマスターして視覚的な表現ができるようになったことは、今も役に立っています。

Q.現在はどのようなお仕事をしていますか?

実は新卒採用では不採用だったのですが、中途採用で念願のBEAMS社員に。販売員やバイヤーを経て、今はBEAMS PLUSというハウスレーベルのディレクターをしています。
社会に出て、ファッションにはデザイナーやスタイリスト、企画を生む人などたくさんの人が関わっていると気付いたことで、スタイリストという仕事への執着はなくなりました。最近では、お客様をレーベルのファンと捉え、結びつきを強化するファンマーケティングにも注力。毎日ブログで情報発信したり、スタッフがDJ を務めるラジオ番組を配信したり、さまざまな試みをしています。2020年にパリコレデビューを飾り、海外での評価も広がっているBEAMS PLUSを、世界を代表するファッションブランド、ライフスタイルブランドにしていくことが私のこれからの目標です。

溝端 秀基