- 作者情報
- 卒業生 生産・工芸デザイン学科 KT&FS 富永虎太朗 櫻井風土
KT&FSは、富永虎太朗と櫻井風土によるデザインデュオ。共にプロダクト・インテリアデザイン学科で家具デザインを学び、在学中に学生デザインプロジェクトDESIGN SOILに参加。富永は2022年、櫻井は2023年に神戸芸術工科大学を卒業し、2023年から神戸を拠点に活動を開始。日々の生活や行動を丁寧に観察することから家具や日用品の在り方を発想し、手作業による試作を繰り返して造形を行う。
Salone del Mobile. Milano Salone Satellite 2024 出展

STORY
制作ストーリー

私たちは、2024年4月にイタリア・ミラノで毎年4月に開催される国際家具見本市、通称『ミラノサローネ』に出展しました。私たちは、若手デザイナー専用のスペースである『Satellite(サテリテ)』にて、今回のプロジェクトテーマである『Made in Your Habits』を発表しました。
このテーマは、習慣を意味する“habits”に着目し、日常生活の中で家具との関係から見える使い方の癖や習慣を造形の起点としたコレクションです。次の暮らしに移り変わっていく中で、現在の家具との関わり方をもう一度見直し、家具を通じて見える暮らしについて改めて考えることに興味を持って取り組みました。そこで、5種類の作品を発表しました。
“MELT” chair

時に人はそのシーンにおける快適な姿勢を求める中で、肘や腰を背もたれに預けることがあります。
MELTはそれらの行動が自然と馴染むように、背もたれに緩やかな平面を持たせたチェアです。
また、背もたれが持つ造形的な要素を溶かすように全体へと影響させることで、視覚的にも触覚的にも、日々の生活に心地良さをもたらします。
“TERRACE” shelf

ものを集め、それらをシェルフに飾ることはとても豊かなことです。
しかし、忙しない日々の中では小さな日用品などを雑多に置いてしまうことがあります。
TERRACEは、それらさえも美しくディスプレイするという考えに基づき、
緩やかに曲げられた棚板によって曖昧に場所を区切りながら、
様々なものに適切なステージを提供し、多様な使われ方に対応できます。