- 作者情報
- 教員 ビジュアルデザイン学科 白玖 欣宏
東京藝術大学大学院 映像研究科 メディア映像専攻 修了
神戸芸術工科大学 ビジュアルデザイン学科 助教
【主な業績】
[著書]『どんな かお?』(共・KADOKAWA)2023/『かえましてん』(共・KADOKAWA)2023/『たべもの なんだ』(共・KADOKAWA)2024
[作品]水曜日のカンパネラ『桃太郎』(公式MV)2014/平井 堅『ON AIR』(公式MV)2016/tofubeats『恋とミサイル』(公式MV)2022/スキマスイッチ『アニバースデー』(NHK 「みんなのうた」)2023/水曜日のカンパネラ『七福神』(公式MV)2023/[受賞]「ASK?映像祭」(ASK?賞)2010/「BACA-JA」(優秀作)2010/「ロッテルダム国際映画祭」(正式招待)2010/「香港国際映画祭」(正式招待)2010/NHK 「デジスタ・ティーンズ」(セレクション)2011/「学生国際ショートムービー映画祭」(優秀賞)2011/「オーバーハウゼン国際短編映画祭」(ノミネート)2023/『映像作家 100人』(選出)2017, 19, 20, 23
STORY
制作ストーリー
ビジュアルデザイン学科の白玖先生は、パートナーのアニメーション作家・平岡佐知子氏と共に映像制作ユニット「オタミラムズ」として活動している。「平井堅」「水曜日のカンパネラ」「tofubeats」「新しい学校のリーダーズ」など、日本の最先端の音楽クリエーターとのコラボレーションによる先鋭的な仕事で注目されている。
NHK Eテレ「みんなのうた」は、長い番組の歴史において、その時代を代表する映像作家が参加することで知られ、日本のモーション・グラフィックスの実験性と娯楽性を兼ね備えた、音楽と映像のコラボレーションのプラット・フォームとして機能してきたと言える。それは、オタミラムズにとって、映像クリエイターとしての作家性を存分に打ち出だせる絶好の機会だった。
オタミラムズでは、イラストレーションを平岡氏、アニメーションを白玖先生という大まかな分担はあるが、絵コンテなどの構想段階では共同で作業する。今回の映像制作では、やはりその絵コンテの検討に時間がかけられた。作家性が先に立って限られた人にしか理解されないより、(特に今回のような日本を代表するポピュラーな歌番組では)見てくれる人に楽しんでもらうことが重要と考え、また楽曲のメッセージが明確に伝えられるようにと二人で集中して構想を練った。楽曲はスキマスイッチの「アニバースデー」。世界中で毎日が誰かの誕生日であるという歌詞のメッセージにインスパイアされ、世界からの誕生日プレゼントが主人公の女の子に届くようなハッピーなシナリオができあがった。
製作期間は約2ヶ月。アニメ映像は実写映像に比べて数倍時間がかかるので、二人での実作業には大変な苦労があったが、仕上がった作品はオタミラムズのパワーが炸裂! そこでは短期間とは思えないほど絵も動きも豊か、カラフルかつユーモラス、そして歌詞に共鳴するかのように喜びが溢れている。[取材:秋山伸]