教育EDUCATION

プロダクト・インテリアデザイン学科 卒業生の声

竹田 純

株式会社HYBE design team
(2011年 プロダクト・カーデザインコース 卒業)

Q
現在のお仕事の内容は?
A
インテリアデザイン事務所や建築設計事務所を経て独立し、会社を立ち上げました。

現在は店舗やオフィス、住宅といったさまざまな空間の設計だけではなく、メーカーと協働してインテリアや家具の開発なども行っています。インテリアと建築、両方の側面からデザインに関わり、時にはコンセプト立案などプロジェクトの根幹から携わることもあります。

Q
お仕事をする上で心がけていることは?
A
使用者にとって心地いい空間となるように、心理的アプローチを重視しています。

空間に入った時や席についた時に、何が視界に入ると心地よく感じるかといった視覚的なことはもちろん、足元の床材やファブリックの踏み心地、テーブルや椅子の手触り、音環境の設定に至るまで、人の五感に注視したトータルな空間設計を行っています。

Q
在学時のどんな学びが、今の土台になっていますか?
A
インテリアデザインの仕事はアパレルショップやレストラン、商業施設など、多様なジャンルと関わることになります。

在学時すでにそのことを意識していたので、家電の商品開発や車のパーツデザイン、レザーを使っての鞄制作や信楽焼の窯元と器づくりをするなど、枠にとらわれず多くのことに挑戦しました。また、さまざまな地場産業の生産者や職人の方々と交流する機会があったため、ひとつの素材に固執せず、あらゆる素材を考慮してモノづくりをする姿勢が身に付きました。

Q
今後の目標は?
A
仕事では自分もプロであると同時に、クライアントもプロの方々です。

クライアントの要望に耳を傾けながら、こちらもインテリアデザインのプロとして、求められたことを超える提案を常に行っていく必要があります。これからも専門的な知識と経験をもとに確固たるクオリティを保ちながら、会社として強い提案力を持ったチームに成長していきたいです。

熊取谷 悠里

株式会社LEM空間工房
(2009年 生活デザインコース(現:ユニバーサルデザインコース)卒業 )

Q
本学に入学した理由は?
A
知人から紹介してもらった神戸芸工大の先生に、プロダクトデザインを学ぶことを勧めていただいたのがきっかけです。

大学で学んでいく中で照明の魅力を知り、卒業制作では照明と水を使った噴水のような作品を作りました。卒業後もずっと、照明に関わる仕事をしています。

Q
現在はどんなお仕事をしていますか?
A
会社としては、照明計画だけにとどまらず、ライトアップイベントの企画から観光地のまちづくり、地方創生まで幅広く携わっており、私は実務レベルで照明のプランニングや現地での器具の設営はもちろん、イベントを告知するためのチラシ作りやグッズ制作などを行っています。

照明以外のデザイン業務も幅広く、毎回初めての経験があり困難なこともありますが、その分、達成感や充実感は大きいです。イベントを行えば現地でお客様の反応を直に感じられるため、反省点や改善点などを次に繋げるようにしています。

Q
印象に残っているお仕事は?
A
鳥取県にある「水木しげるロード」のリニューアル事業です。

公共道路の整備に伴い夜間景観もリニューアルするため、照明デザインの企画立案から約4年をかけて関係者全員で作り上げた長期プロジェクトでした。照明計画はもちろん、妖怪影絵のデザイン等も担当しました。長期に渡り、熱心な行政の方や設計者、照明メーカー、電気工事業者の方など、多くの方々と関わりながら進行したため、点灯式の時の感動は言葉で言い表せないほど。たくさんの観光客や子供たちの喜ぶ顔が、とても印象に残っています。照明学会2019年照明デザイン賞最優秀賞を受賞することができ、本プロジェクトに携われたことに感謝しています。

Q
高校生、在学生へメッセージをお願いします。
A
少しでも興味のあることには、どんどん挑戦してください。

イベントや展示会、インターンシップなどに積極的に参加していろんな経験を積むこと、そして社会人の方々の話をたくさん聞くことは、必ず将来の糧になるはずです。

鈴木 隆太

プランナー
株式会社ベネッセコーポレーション
(2013年 ユニバーサルデザインコース卒業)

Q
現在の仕事を選んだきっかけは?
A
学生時代に幼児を含む子供立ちとのワークショップに参加し、子供の発想力、創造力の豊かさに驚き、子供に関わる仕事をしたいと考えるようになりました。

教員免許を取得していたので教職の道を考えましたが、より広い学齢、かつ多くの子供に関わりたいと思い、現在の就職先へ。未就学児向け通信教育講座「こどもちゃれんじ」の教材の企画、制作を担当しています。

Q
在学中のどんな経験が活かされていますか?
A
ゼミでの活動を通じ、ワークショップや産学協同プロジェクトに関わることができ、自分の知見や社会、モノゴトへの視点が大きく広がりました。

教職課程では、人が成長するための一番大切な時期は幼児時期だと気づけました。自分ひとりでは得られない観点や価値観を身につけられたことが、今の自分の土台になっています。

Q
本学への入学を考えている方へメッセージをお願いします?
A
世の中のモノゴトのうち、単純に作られてるものは本当に一握り。

複雑なモノゴトを、いかに分かりやすくし、世に理解してもらうかを考える時、さまざまな壁にぶつかります。いざ創り手となった際、「デザイン」や「芸術工学」といった大学で学ぶ知識や視点は、その壁を破るための力になります。神戸という多彩な文化が交わる土地で、世界に羽ばたく後輩が生まれることを願っています。

延川 聡志

インテリアデザイナー
株式会社キュリオシティ

(2011年 プロダクトデザイン学科※ 卒業)
※現:プロダクト・インテリアデザイン学科

憧れの存在との出会い、産学協同での学び… 。
すべてが今に繋がっている。

今、働いてるのは、大学生の頃から憧れていたフランス人デザイナー、グエナエル・ニコラ氏のスタジオです。上海の設計会社で5年間の勤務を経て昨年入社。現在入社1年目ですが、責任ある仕事を任せてもらっています。コンセプトメイキングや、アイデアを人に伝えるスケッチの練習、幾度ものプレゼンテーションなど、大学時代「産学協同カリキュラム」で学んだすべてが、今の仕事に生かされています。ニコラ氏はとてもストイックで、厳しいコメントも多々受けますが、なりたい自分があるからめげません。目の前の出来事をポジティブに考え、1年後、5年後、10年後の自分の立ち位置を思い描きながら仕事をしています。