安田 佳澄
まんが家
(2017年 Webアニメ・コミックコース 卒業)
在学時には、いろんな画風や手法で試行錯誤しながらまんがを描いては先生方にさまざまな観点から指導していただき、そこからたくさんのものを得ることができました。絵柄や線の描き方に関しても自分に合ったものを探り続け、ようやく手に入れた自分らしい描き方というものが、現在執筆中の作品にも活かされています。
とにかくネームを持って行けば、先生方は意見をくださいます。それを繰り返しているうちに、大学2年生の時に参加した出張編集部という学内イベントで、提出作品が受賞したことがきっかけとなり、そこから出版社を変えながらも編集者とネームのやりとりを続け、卒業と同時に連載作品を持つことができました。
私は脚本を担当し、先生と何度も練り直してブラッシュアップしていきました。映像作品において画面の中でどこに意味を込めるのか、例えばどういった小道具を置くべきかなど、画面づくりの方法について学ぶことが多く、まんが作品にも活かすことができました。
そしてもう一度、絵の勉強をやり直したいと思っています。今の技量ではまだまだ満足していません。特にまんがのキャラクターづくりに関しては、もっとスキルを磨く必要があると感じています。将来的にはゲームづくりにもチャレンジしてみたいと思っています。これからもまだまだ自分の表現力を鍛えていきたいです。
福光 大樹
まんが家
(2014年 ストーリーまんがコース 卒業)
シナリオを原作者が書き、ネームやコマ割りを打ち合わせして作画作業に入るという分業制なので、学べる点が多くあります。元々、神戸芸工大にはまんが家になることを目指して入学し、卒業してからはアシスタント経験を積んで、まんが家としての技術やノウハウを身につけてきました。
シナリオ、ネーム、作画など役割を分担し、それぞれがクオリティーアップを目指して努力しながら編集部と打ち合わせを重ねました。体力的にも精神的にもキツかったですが、結果として絵やネームの上達に繋がり、今に活かされています。
同級生の存在も大きかったですね。互いに励まし合って制作に打ち込んだり、おもしろいと思った映画や本を教え合ったり。人の好きな作品を知れば自分の好きなものの幅も広がりますし、作家としてもそうじゃなくても人生が豊かになると思います。
この間、ついに作品が書籍化され、目標をひとつ達成できました。でも、まだまだまんが家としては一年生。これからもいろんな作品にチャレンジしたいし、例えば大学時代の同級生にストーリーを担当してもらい、自分が作画をして作り上げたオリジナル合作が商業誌に掲載されることも、近いうちに叶えたい夢のひとつです。
東 夏妃
まんが家
(2019年 コミックイラストレーションコース 卒業)
その時に出会った編集者の方が声をかけてくださったことが、まんが家への第一歩となりました。入学当初はまんが家という具体的な目標があったわけではなく、「まんがや絵を描く仕事ができたらいいな」とぼんやり思っていましたが、3年生で就活を始めなければならない時期に、ちょうど連載まんがのお話をいただき、まんがに専念することを決意しました。
みんなで声や効果音を入れるなど、貴重な経験ができました。スタジオ収録の様子が見られたことで、将来、自分の作品がこんな風にいろんな形に展開され、多くの人に知ってもらえるようになればいいなと感じました。
ゼミ演習では、複数人で合作して一つのカラーまんがを制作しました。みんなでネームを持ち寄って話し合い、方向性を決め、自分はリーダーとしてメンバーそれぞれに仕事を割り振ることも担当。普段は一人で作業することを、みんなでワイワイできたことは、楽しい思い出になりました。商業まんがの制作でアシスタントが入ればこういう感じだろうかという経験ができました。
背景の書き方の授業では、作画のルールなど多くのことを習い、現在のまんが制作でも非常に役に立っています。
友達が今どんなものにハマっているか、何が流行っているかを聞くことで、自分の中の引き出しが増え、ネームやネタに活かせることも。仕事をしだすと、なかなかインプットのチャンスが得られなかったりします。学生のうちにいろんな経験をして、興味を持てるものをたくさん見つけてください。自分の好きなこと、楽しいと思うことが、将来必ず活かされる時がやってきます。
今田ユウキ
まんが家
(2010年 メディア表現学科まんが・アニメーション専攻※卒業)
※現:まんが表現学科
負けたくない気持ちが描く原動力。
今も仲間との交流は続いています。
まんが・アニメーション専攻の1期生として入学しました。まんがを描く同世代の仲間ができたことがうれしかったですし、彼らに負けたくないというライバル心が、私の描く原動力になりました。プロになってからも変わらず彼らとの交流は続いています。石ノ森章太郎先生の名作『龍神沼』の文章を元にネームを作成した授業も印象的で、まんがを描き慣れていない頃に客観的な視点が身につき、一人よがりな作風から遠ざかることができました。ウェブコミック配信サイトで初めて連載を持てたのも、在学中からお世話になっている少年サンデーの編集さんの薦めがあったから。今は、自分が描いた作品に読者の方から反応をいただけることがうれしくて仕方がないです。