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株式会社水越との産官学連携による幼稚園バッグが完成しました

2023年12月15日 生産・工芸デザイン学科 産官学連携 ニュース ファッションデザイン学科 企業向けのお知らせ 学生活動 成果・実績 芸術工学部 広報入試課 社会連携

今回、株式会社水越との産官学連携プロジェクトで、幼稚園バッグのデザイン案に採用されたファッションデザイン学科3回生の佐藤龍人さんにお話を伺いました。

―幼稚園バッグの制作プロジェクトに参加したきっかけを教えてください。

先生にお声がけいただき、このプロジェクトを知りました。僕は子供が好きで、子供服の制作に興味がありましたが、最初は「とりあえず参加してみよう!」といった感覚で手をあげました。
今回、約10名の学生が応募し、それぞれが企画資料をまとめ、株式会社水越へのプレゼンを行った結果、僕の企画案を採用いただきました。
バッグのユーザーは子供ですが、未就学児童でもあるので、親目線も注目する必要があります。企画に当たり、僕たち4人兄弟を育てた母親に幼少時がどうだったか、園児のバッグ利便性や求めるポイントなど意見を聞きました。僕は幼少期によく物を壊してしまう子供だったのですが、自分が大切にしていたお気に入りの物は壊さずに大切に扱っていました。この話を元に、双方の目線を取り入れたバッグを作ろうと決めました。
この度商品サンプルが完成したので、今後は水越の方々と打合せを重ね、幼稚園など実際の現場へのプレゼンにも同行させてもらいます。

㈱水越×KOBE DU 幼稚園バッグ ㈱水越×KOBE DU 幼稚園バッグ
 

―とてもかわいらしいデザインですね!子供目線を意識されたとのことですが、どのように落とし込まれたのですか?

ポイントは両面に付けた透明ポケットです。このポケットに子供たちが好きなおもちゃを入れてデコレーションすることで愛着が沸き、子供たちにとって唯一無二のバッグになるようデザインしました。
また、僕は色への偏見をなくしたいという思いがあります。他人の目線を気にすることなく好きな色を選んでほしいですし、企業の方からは近頃赤色と青色のバッグが売れないといった話を伺いました。当初は黄色単色で考えていましたが、ポップなカラーを複数組み合わせるデザインにしたことで、気分によって表面と裏面を変えることもできます。
実は、当初は幼稚園バッグの制作だけでしたが、シューズケースや平バッグにも展開し製作していただけることになったので、とても嬉しかったですね。

㈱水越×KOBE DU 幼稚園バッグ ㈱水越×KOBE DU 幼稚園バッグ
 
㈱水越×KOBE DU 幼稚園バッグ ㈱水越×KOBE DU 幼稚園バッグ

―プロジェクトを通じて得たことはありますか?

2023年1月からプロジェクトが始動しましたが、この1年間で自信がついたことです。
僕が所属するファッション企画コースでは服作りだけでなく社会に浸透させるためのプロセスも学びますが、ものづくりのプロフェッショナルである企業の方々の熱意や視点を目の当たりにし、自分視点に偏っていることに気付かされました。ユーザー視点を第一に、企業の要望と企画のオリジナリティをいかにかけ合わせるか、なんとなくの考えでは通用しないことが実感でき、大変勉強になりました。
完成に至るまで、制作過程の中で悩むこともありましたが、どれも楽しく、僕の力を発揮できたと思います。
これまでにも海外交流や学科企画プロジェクトに参加したことはありますが、僕の企画が形になることは初めてだったので、とても嬉しかったですし、心から参加してよかったと思っています。

―今後の目標を教えてください。

将来、自分の服飾ブランドを立ち上げるという夢がありますが、今回の経験でより一層その思いが強くなりました。
多角的な視点を持つことの重要性に気が付けたのは大きい収穫でしたね。今後もこのように社会と関わることができるプロジェクトに積極的に参加したいと思います。