牧野正幸:persistence of hole

「persistence of hole」
牧野正幸 神戸芸術工科大学大学院 総合デザイン専攻 1年

001makino

【講評】
persistence of holeとあるので、穴がいっぱいあってくどい、という意図ではなく、穴というものの執拗性、ということがテーマになっているのだと思います。ドローイングから読み取れたのは、モノの形が不分明な状況であること、そこにやはり形ではなく色の滲みのように向こう側の世界が覗けていること、そこを体験する人がほとんど裸であること、です。こうした世界観は、実は、コンペの審査をすると、いつもいくつかお目にかかるもので、けっして独創的とは言えません。その意味では、弱いのですが、このイメージから、実際の建築にどうもっていくのか、そこに発見と個性が現れると思うので、そのイメージを具体的な建築として、どう提示できるかに期待しています。(青木淳)

コメント(6)

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ご講評ありがとうございます。

青木先生によみとって頂いた通り、穴がいっぱいあってくどい。という意図ではありません。

穴によって世界がどう見えるのか。
穴によって世界がどう見られるのか。
向こう側の世界を覗かせてくれる穴に行き着くまでに、人はどのような経験をしながら辿り着くのか。
こちら側から向こう側に、向こう側からさらに向こう側の世界が見えてくる。
その経験がどのように結ばれるのか。
また、その時の穴が生み出される形は、どんな形だろうか。
いろんな結ばれ方を持った穴が集まっている場所は、どんな空間なのだろうか。
どのような佇まいでこの世界に現れるのだろうか。

今はそんな事を想像しながらドローイングを描いていくと、そのまま建築として現れてくるのではないかと、ぼんやり考えています。

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牧野君とは卒業論文、卒業制作以来の長い「穴」づきあいですね。前者の結論は「青木淳は穴である」というものでしたし、後者(昨年の「仙台」でファイナリストに残った丸いやつ)は「普遍的建築空間としての穴」でした(僕の勝手な解釈)。
当然ながらそれらの背後には、穴の実在性への疑義というか不安というか、そんなものがあるんでしょうね。
ドーナツは実在するけど穴は実在しない(のか)、境界の向こうとこちらは実在するけど境界は実在しない(のか)。
こんな理屈を追いかけていてもこの課題の答えには到らないようには思いますが、せっかくなので、加地 大介『穴と境界』(春秋社、2008年)、入不二基義『足の裏に影はあるか?ないか? 哲学随想』(朝日出版社、2009年)、同『相対主義の極北』(ちくま学芸文庫、2009年)などをぱらぱらめくってみてはいかがでしょう。
で、建築にとって「窓」や「境界」って何か、ですね。
そして、そこを横断する少年はなぜ海水パンツ1枚なのか(笑)。

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花田先生、コメント有り難うございます。

そうですね。穴は長いですね。
ですが、穴そのものの意味はこの建築では、そんなに重要ではなくて、穴的な、あるいは浮遊状態にあるような、うまく表現できる言葉が見つかりませんが、そんなものによってできた場所とそうでない場所(外界とか)だったり、そんなものによってできた場所と場所をつなぐものが今回の穴にあたるのではないのか、と思っていたりします。しかも空間と空間の関係を相関図的に見る事が拒否されるような。
そのようになる事で、経験した事のない状態に達するのではないかと。
上記で述べさせて頂いたような空間がもしできるのなら、あらかじめ用意されたもの(輪郭だったり、椅子だったり、日常にまつわる事だったり)に屈しない空間になってくるのではないかと思っています。なので、そんな希望を叶えてくれそうなドローイングというものを描かずにはいられないのですが、今まで、どのようにドローイングから建築にしていけばよいか、感覚を確かなものにする事ができていませんでした。今回の課題を考える事で、その感覚が確かなものになることを夢見て、この課題に参加させて頂きました。(もちろんその事だけを見つめている訳ではありません。)
残りわずかな時間ですが、精一杯考えてみたいと思います。

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コメントのなかで、「穴的」と「浮遊状態」という言葉が並列しています。自分から見ると、不思議な言葉づかいなのですが、それらを繋げる何かがあるのでしょうね。的外れかもですが、「重力?」とか勝手に推理しています。

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吉丸さん、コメント有難うございました。

重力ですか。それもいいかもしれません。
今のところ、等価や同列っていう言葉の方が近いでしょうか。

TITLE: 返信ありがとうございます
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等価と同列・・・穴の中って何かで満たされていたりするのですか?

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