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2012年度ビジュアルデザイン特別講義『「生老病死」を凝視する』

2012年06月22日 ビジュアルデザイン学科 特別講義

2012年度ビジュアルデザイン特別講義
『「生老病死」を凝視する』を以下の日程で開催します。
ぜひご聴講ください。

講師:
大西成明
日時:
2012年7月4日(水)14:40~17:50
場所:
神戸芸術工科大学デザイン教育センター1225教室
※申込不要・聴講無料

「生老病死」を凝視する……………

「生命」や「身体」というテーマに
こだわりを持ち、写真を撮り続けてきた。最初の写真集『象の耳』では、
動物の細部に潜む38億年にわたる「生命記憶」に迫った。次いで、
写真週刊誌FRIDAYの連載『病院の時代─バラッド・オブ・ホスピタル』
においては、日本全国の病院を訪ね、「人」と「病」と「医療空間」が織りなす、
〝生命の物語”をドキュメントした。そして、リハビリテーションの現場で日夜格闘
している人々の姿をとらえた写真集『ロマンティック・リハビリテーション』では、
この時代の「希望と再生の姿」を語りかけてもきた。それと並行して、「脳」や「骨」
という生命の究極の形にも着目し、独自の身体イメージを創造する試みを続けている。
「生まれる」「老いる」「病む」「死ぬ」、つまり「生老病死」とは、仏教でいう
ところの「四苦」である。人と生まれたからには逃れられない苦しみのことを言う。
それでは、「生老病死を凝視する」とは、どういうことなのか、
30年かけて撮ってきた写真をみせながら、お話ししたい。

大西成明

1952年奈良県生まれ。
早稲田大学第一文学部社会学科卒業後、
工作舍で雑誌「遊」に関わり、写真を始める。1983年よりフリー。
「生命」や「身体」をテーマに、「生老病死」の姿をドキュメントした
写真を撮り続けている。
主な仕事に、写真集『象の耳』(日本写真協会新人賞)、
雑誌連載『病院の時代』(講談社出版文化賞)、
『地球生物会議ポスター』(ニューヨークADC賞ゴールドメダル)、
写真集『ロマンティック・リハビリテーション』(林忠彦賞・早稲田ジャーナリズム大賞)など。
また、2001年には、TBS主催の「鑑真和上と世界の写真家展」に参加、
世界7ヶ国の写真家とともに、〝天平の美”を撮りおろした。
その他の写真集に、『美神の邂逅』、『日本の川100』、
『ひよめき』、『ホネホネたんけんたい』、『人形記』などがある。
現在、東京造形大学教授。