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乾久美子さんによるトークセッションを開催

2009/07/09】 (岡田)

7月9日(木)、乾久美子さん(乾久美子建築設計事務所)によるトークセッション「最近の作業について」が開催されました。

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講演では、ご自身の作品を写真や図面で紹介してくださり、建築デザインを行う上でのポイントについては、直筆イラストを用いてわかりやすく解説されました。

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今回のトークセッションには、100名を超える方々が聴講に訪れました。聴講者の半数近くを、他大学や社会人などの外部からの人々で占めていました。
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公園の中の建築の話では、非常に興味深い話をされました。「この建築では、大きな開口部を設けることで半外部的な空間を作り出しています。この空間は、例えるなら木の下にいるときに感じる豊かさに似ています。建築の豊かさは、木の下の豊かさに負けていると思っています。多くの葉からなる木の下にいると、太陽の強い光は下へ届くときには柔らかい光になっているし、強い雨も下へ届くときには緩やかな水滴に変わっています。このように、内にいるのか外にいるのかわからないような中間的な存在に楽しさを感じます。」

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多くの学生から、様々な質問がありました。「お話の中であった実体のないものとは?」という質問に対しては、次のように回答されました。「そもそも、商業建築は実体のあるものではダメなんです。その店舗に買い物に来る人が何を感じるのかを常に考える必要があります。床に大理石を使ったからといって、客が喜ぶわけではありません。商業とは実体のない表層の世界なんです。私は、商業建築を手がけた4年間でこのことを学びました。」

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建築デザインを専門とする教員からも質問が相次ぎました。「乾さんにとって建築を作ることとは?」という質問に対しては、「建築を作ること自体が外部にインパクトを与えてしまいます。私は、日常生活の中でTPOを常にわきまえるのと同じように、建築デザインにおいても、総合的で人間的な感覚で常に建築をデザインしたいと考えています。」と回答されました。その他、興味深い質疑応答が続きました。

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トークセッション終了後には、乾さんを囲んでのワインパーティーが行われました。

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ワインパーティーにも非常に多くの学生が参加し、常に乾さんの周りを取り囲んで、乾さんが発する言葉を一言一句聞き逃すまいと真剣な表情で乾さんの話を聞いていました。