牧野正幸/「穴」

「穴」
牧野正幸  神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科 4年 

穴

[講評]
同心円を上から見た写真が美しい。柔らかい素材でつくられているのだろうか。そのせいで、幾何学的な厳密な円とは異なって、三次元的フリーハンドとでも言っていいだろう柔らかさがあって、それがいい。こういう環境の遠景としての見え、またそのなかに入ったときの感覚、どちらも説得力がある。だから、それを、どのように物質化してくれるのかが楽しみです。(青木淳)

藤原佑樹/あちら側の自分。

あちら側の自分。
藤原佑樹  和歌山大学 システム工学部環境システム学科 3年

あちらの自分。

[講評]
自然の光がつくるうつろう空間。それは自然を素材とした一種の物語のようなものを想像します。1年を通しての、また1日ごとの、その長大な物語は、無限の可能性があるでしょう。そのなかで、この作者がどのような物語を紡いでくれるのか。そこに興味を持ちました。(家形を原型とする必然性はなさそうです。)(青木淳)

山下晋彦/苔小屋

苔小屋
山下晋彦  和歌山大学大学院 デザイン科学クラスタ 1年

苔小屋

[講評]
真ん中に立っている模型の木がすばらしい。この木を核にして、それと張りあえるだけの「苔の世界」になるといいです。まだまだ「小さなモノ」の集まりが、ひとつのかたまりに感じられるまでになっていないようですけれど、きっと最終的には、中央(のままがいいかどうかは考えどころ)の大樹と、なるほどなあと思える関係をとりもってくれることでしょう。(機能は忘れた方がいいです。)(青木淳)

山下孝典/森のギャラリー

森のギャラリー
山下孝典 神戸芸術工科大学大学院 総合デザイン専攻 2年

森のギャラリー

[講評]
図面最上部に描かれている立面(らしきもの)が魅力的。山脈の連なり、と言ったらいいか。その姿と平面の姿の、ある意味でのギャップが、この案をもっと膨らませるきっかけになるはず。それから、細胞のようなひとつひとつの区画単位のなかで、小さな三角形の部分が自然に特異な場所になっていることもおもしろい。スケールの差があるからです。そんなことを頭にとめながら、大きな模型をつくってみましょう。(壁に開けられている開口のかたちは、まだまだピンとくるものにはなっていません。)(青木淳)

八島健介/∞


八島健介 日本大学大学院 生産工学研究科建築工学専攻 1年

∞

[講評]
ティッシュペーパーのきわだっていることは、柔らかいのに、かたちを保持できるというところでしょう。しかも、なめらかで、軽い。そこが、ほかの紙とは、ずいぶん違っている点。そんな素材が生むかたちを、実際の大きさにまで大きくしていったとき、その質を変えずに、どう現実化できるか。そこが難しい。まだまだ難題が待っていますが、でも、大変にすばらしい出発点だと思います。(青木淳)

折附隼輝/カーペットの家「あっかんべ〜」

カーペットの家「あっかんべ〜」
折附隼輝 神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科 4年

カーペットの家「あっかんべ〜」

[講評]
写真に映っている模型の壁が薄く半透明です。それから、ほとんどの要素が抽象化されているなかで、窓だけ枠が(たぶん)バルサでつくられていて、具象的です。なぜそうつくったのか、興味深く思いました。この模型によって得ようとした感覚を、どうぞ、もっと育て、より模型として定着してみてください。(青木淳)

水野貴之/ミチクサ

ミチクサ
水野貴之 関西大学 工学部建築学科 3年

068mizuno


[講評]
草むらのような、という着眼点がいいです。林立する細い棒の太さ、配置(グリッドとかランダムとか)、密度が異なると、まったく別の環境になります。そのことに気づけば、壁を棒の林立に置き換えるという方法ではなく、その太さ、配置、密度の変化によって、多様な空間をつくりだすことができるはず。そんなスタディをしてくれると、いい案になると思います。(青木淳)

高木翔/ただ街の中にゆらめきがあること

ただ街の中にゆらめきがあること
高木翔 千葉工業大学大学院 建築都市環境学科 2年

(無題)

[講評]
光のあたり方で、奥行感とか、まるっきり様子が変ってしまう環境になってしまう。すでに写真では、そのおもしろさがかなりうまく表現されています。今度は、そうした多様な様相が実際に生まれるためには、どのような形の空間がもっともおもしろいか、それをどういう方位に置けばいいのか、また、どのような膜の張り方がいいのか、ということを模型を使ってよくスタディしてみてほしいと思います。(この形の建物でいいか?床スラブをただ膜に置き換えればそれでいいか?)(青木淳)

西山広志・奥平桂子/大きな器は建築になる

大きな器は建築になる
西山広志・奥平桂子 神戸芸術工科大学大学院 総合デザイン専攻 2年

大きな器は建築になる

[講評]
やや歪んだ器のかたちがとてもいい感じです。この「器」によって、器の内外にどんな世界が生まれるのか。そしてその世界の質をもっとよくしようとすれば、器のかたちはどうなっていくのか。特に内側の世界は、微妙な風景の変化をつくることができそう。この器の内外をどうつなぐといいのか。いろんな展開の可能性があって楽しみです。(青木淳)

最終講評会プログラム

最終講評会は以下の予定で実施します。

日時:
12月13日(土)13:00〜

会場:
神戸芸術工科大学 吉武記念ホール及びカフェ

プログラム詳細:
13:00 - 13:10 : はじめに
13:10 - 14:40 : プレゼンテーション(1人6分)

14:40 - 15:00 : 休憩

15:00 - 16:15 : 講評会(75分)
16:15 - 16:30 : 受賞者の決定と全体講評(15分)

16:30 - 17:00 :休憩

17:00 - 17:15 : 表彰式
17:15 - 18:30 : 懇親会

※講評会対象者の作品10点は1週間程度、
 本学セレンディップギャラリーにて展示を行います。
※日本建築学会主催の第49回全国大学・高専卒業設計展示会
 が同じ場所にて開催されます。

最終講評会に向けて

最終講評対象者は、以下を良く読み、最終講評会に向けてブラッシュアップ作業を進めてください。

■提出物
・A1パネル1枚(パネル化すること) 表現方法は自由
・模型
 上記2点を当日持参すること

■プレゼンテーション
・1人6分のプレゼンテーションを パソコンを用いて行ってもらいます。
・パワーポイント、スライド、映像などの表現方法は自由です。

■ウェブサイト上でのやり取り
・最終講評対象の10作品に対しては、一つひとつ青木教授のコメントを掲載しています。
・選ばれた人は、このコメントを良く読み、 必ず一言コメント欄に書くこと。
・そのコメントに対して、青木教授と花田教授からのコメントがつきます。
・公開授業ですので、今後はウェブ上で、先生方とのやり取りをしながら、最終講評会に向けてのブラッシュアップ作業を行ってください。

最終講評作品の発表

応募作品の中から、青木教授が以下の10作品を最終講評会での講評作品として選びました。選ばれた学生は、最終講評会に向けて準備を進めるようにしてください。

最終講評対象作品(登録番号順)
牧野正幸 神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科4年
藤原佑樹 和歌山大学 システム工学部・環境システム学科3年
山下晋彦 和歌山大学大学院 デザイン科学クラスタ1年
山下孝典 神戸芸術工科大学大学院 総合デザイン専攻2年
八島健介 日本大学大学院 生産工学研究科建築工学専攻1年
折附隼輝 神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科4年
水野貴之 関西大学 工学部建築学科3年
高木 翔 千葉工業大学大学院 建築都市環境学科2年
西山広志・奥平桂子 神戸芸術工科大学大学院 総合デザイン専攻2年
南野 望 神戸芸術工科大学 環境・建築デザイン学科3年

なお、今回のオープンスタジオ2008の最終作品についての選考は、次のような方法で進めました。
全国から120の登録があり、応募作品は60作品(内訳は以下)でした。
無記名の応募作品を全て青木淳教授一人が目を通し、上記10作品を選びました。

応募作品内訳
※数字は作品数(合作も1としてカウント)
神戸芸術工科大学(M:2 4年:4 3年:6 2年:6 1年:2)
 ※うち1点は武庫川女子大2年と共作
和歌山大学(M:2 3年:5)
九州大学(M:1)
工学院大学(M:1)
京都工芸繊維大学(2年:1)
京都女子大学(2年:1)
京都府立大学(3年:1)
バンタンキャリアスクール(1年:7)
摂南大学(2年:1)
日本大学(D:1)
大阪工業技術専門学校(2年:15)
関西大学(3年:1)
千葉工業大学(M:1)
神戸大学(2年:1)
京都大学(5年:1)

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