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	<title>神戸芸術工科大学 &#187; 学長の庭</title>
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	<description>神戸芸術工科大学はデザインとアートの総合大学です。質の高い芸術の感性を育てることを目標に全国トップクラスの環境を整えています。</description>
	<lastBuildDate>Tue, 22 May 2012 09:17:20 +0000</lastBuildDate>
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		<item>
		<title>第5回『学長の庭』2011年09月17日</title>
		<link>http://www.kobe-du.ac.jp/2011/10/25902/</link>
		<comments>http://www.kobe-du.ac.jp/2011/10/25902/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 12 Oct 2011 02:24:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>kouhou</dc:creator>
				<category><![CDATA[学長の庭]]></category>

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		<description><![CDATA[2011年9月22日～10月14日まで開催される、 関根伸夫氏による『「位相―大地」再制作プロジェクト』のため、 9月17日から作品再制作が開始しました。 その開始直後、皆さまにお話を伺いました。 ゲスト： 関根伸夫：神 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
	2011年9月22日～10月14日まで開催される、
	関根伸夫氏による『「位相―大地」再制作プロジェクト』のため、
	9月17日から作品再制作が開始しました。
	その開始直後、皆さまにお話を伺いました。
</p>

<h5>ゲスト：</h5>
<ul>
	<li>関根伸夫：神戸芸術工科大学 環境美術家・大学院客員教授</li>
	<li>藤本修三：神戸芸術工科大学 先端芸術学部学部長</li>
	<li>宮本隆司：神戸芸術工科大学 先端芸術学部教授</li>
	<li>山﨑　均：神戸芸術工科大学 デザイン教育研究センター主任</li>
</ul>

<h6>写真撮影：</h6>
<ul>
	<li>仁井本大介：神戸芸術工科大学 先端芸術学部実習助手</li>
</ul>

<h3>１．「上海のアトリエから」</h3>
<img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/10/111012_1a.jpg" alt="" title="111012_1a" width="705" height="516" class="alignnone size-full wp-image-25926" />
<dl>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			関根さん、上海からお帰りなさい。上海では今どのような展開をされていますか。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			2011年11月11日から上海彫刻センターで個展があり、その準備をしています。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			今までの作品ですか？
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			今までの作品を80点くらい。<br />
			本当は、昨年開催予定だったのが、作品を日本から送った時に税関で止められて、動かなかったから昨年は開催できなかった。<br />
			今回は、今もう上海のアトリエに作品が入っていますから大丈夫。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			関根さんの上海のアトリエには、中国を代表するアーティストが10人が入って、外国人は二人だけということですが、アトリエは、今まで経験された事の無い異質な空間ですか？
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			アトリエは、上海で1919年頃に窯工場があって、その跡地の一か所。<br />
			ただ、周りにいる上海の芸術家は売れてる作家。<br />
			私は、その人達の新しいエネルギーになればと思っています。<br />
			面白いのは、彼らに自分たちの論評を書いてくれと言われている。これは面白いチャレンジだけど、まだ時間がなくてやるに至ってないけど。書く前に背後の歴史観とか哲学を勉強しないとできないし。<br />
			作品からは感ずるけど、勉強しないと検証することができないからね。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			新しい出会いがあるわけですね。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			はい。私としても違う角度から見て論評してあげたい。日本という東洋の片々にいるわけですからね。
		</dd>
</dl>

<h3>２．「ベネチュア・ビエンナーレで」</h3>
<img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/10/111012_1b.jpg" alt="" title="111012_1b" width="705" height="470" class="alignnone size-full wp-image-25927" />
<dl>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			関根さんはかつて、ベネチュアビエンナーレで北イタリアから石を運ばれましたよね。ベネチアでは、関根さんの作品に対して、ヨーロッパのアーティストの見方はどうでしたか。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			ルイジアナ美術館を創設し、なおかつ館長だった、クヌート・イェンセンが、はじめにルイジアナで見せてくれたのが、石の上に石が重なっているようなストーンヘンジ遺跡でした。イェンセンさんは「ここが自分の遊び場だから、お前の作品はスッと理解できた。」と言ってくれました。それが出会いだったんですね。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			子供のころの遊び場での経験が面白いですね。
		</dd>
	<dt>藤本：</dt>
		<dd>
			作家のつくる作品の背景には、正直なところ体験があり直感的にわかるんでしょうね。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			ストーンヘンジのある古い文化的な意味でのつながりがあるんでしょうね。<br />
			説明の要らない作品なんです。説得しなくても自立している
		</dd>
	<dt>藤本：</dt>
		<dd>
			立体を作っている者にとっては、引力には抵抗があるんです。台にのせるかどうかね。あの作品は「上手くやったな」と思ったんです。石はただの石だけど、ステンレスの柱の上にそれが浮いてるのが良いんです。
		</dd>
</dl>

<h3>３．「位相大地へ」</h3>
<img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/10/111012_1c.jpg" alt="" title="111012_1c" width="705" height="470" class="alignnone size-full wp-image-25928" />
<dl>
	<dt>宮本：</dt>
		<dd>
			「位相大地」を見て海外の方の反応は？
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			来年の5月にダラスでつくるんですが、彼らも興味を持ってくれて自分のところで制作をしたらと言ってくれました。<br />
			ある意味でのバカバカしさがあると思うんです。あの作品を見ると、禅的な世界で分かりやすいんですね。<br />
			東洋的なモノはしばしば言語的に説明するとぬかるみにはまる。<br />
			われわれの彫刻は比較的可能なものを含んでいると思いますね。東洋的な哲学は私みたいな作品を使うのがわかりやすいと。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			ダラスの反応が楽しみですね。
		</dd>
	<dt>山崎：</dt>
		<dd>
			ダラスは二重都市で、オアシスのように都市が寄り添っている。とっても面白い空間です。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			43年前の須磨野外彫刻展の「位相大地」の制作時に、どのような発想から考えたのか聞かせてください。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			地球に一点穴を入れて中身を出すと、地球は空っぽになる。反転すると裏返るという発想からです。<br />
			論理を伝えるには、相対性理論の光の速さが基準。<br />
			光の速さは人間が体験できないけれど、相対性理論という一つの学説はできる。<br />
			それは思考実験の賜物。
		</dd>
	<dt>宮本：</dt>
		<dd>
			壮大な無駄なように思えるけど、あえてやってしまう事が、禅的な若さですね。<br />
			1週間では完成しないで手伝ってもらったんですね。<br />
			今回機械で制作するんですが、自分たちの身体で穴を掘るというのが一つ大きな隠された事かと。挑戦するあたりが関根さんの大きな源かと思います。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			今回みたいに機械でつくるのは、それでも許してくれるかなと思ってますが。<br />
			前回も作った事があるけど、ある意味一つの地場になりうる力があるんですね。この作品の持っている制作のシステムに力があるんです。それは、人間の手を経ても、経なくてもできるんじゃないかと…。
		</dd>
</dl>

<h3>４．「芸工大キャンパスにて」</h3>
<dl>
<img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/10/111012_1d.jpg" alt="" title="111012_1d" width="705" height="1058" class="alignright size-full wp-image-25929" style="width:280px;height:auto;" />
	<dt>宮本：</dt>
		<dd>
			私もキャンパス内のカイの木と樫の木の延長線にある作品を見て、全く芸工大のキャンパス空間が変質したと感じました。このキャンパスの大きな空間が位相大地の大きな穴につながっています。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			私も扇方広場の階段を上にあがって、位相大地を見下ろして気がついたのが扇方広場の腕を広げた空間も中心性を獲得している。作品に空間をまとめ上げる中心性を感じました。
		</dd>
	<dt>宮本：</dt>
		<dd>
			遠くの山を意識しましたね。
		</dd>
	<dt>山﨑：</dt>
		<dd>
			ひとつの空間を変える力を作品が持っていて、その環境から引き出してくるシステムのようなアートの力を感じますね。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			おそらく私たちが感じる以上に、学生達が何かを感じてくれるでしょうね。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			位相大地のスケールの10倍の大きさのものを、万里の頂上の近くに作ろうというプロジェクトを起こしている。高さ27メートル、直径22メートル。完全に建築で土木。
		</dd>
	<dt>宮本：</dt>
		<dd>
			万里の頂上がピラミッド並みになりますね。基本的な発想は同じですよね。地球を掘って裏返すのは。そういうものすごい力を秘めてます。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			100倍のものをつくりたいですね。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			万里の頂上は、人類の最大の愚策とも言われているけど、マッチするようにつくりたい。
		</dd>
	<dt>宮本：</dt>
		<dd>
			壮大な無駄ということですね
		</dd>
	<dt>山﨑：</dt>
		<dd>
			最終的に無駄でも、ひきつける磁場がありますね。
		</dd>
	<dt>藤本：</dt>
		<dd>
			結果が楽しみだけど。学生達は作品を想像して、見てる、できたら触る。そして、穴に吸い込まれる。それがこの作品なんですね。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			空間の議論だけでなく、人類が経験してきた造形性もつないでしまう。
		</dd>
	<dt>山﨑：</dt>
		<dd>
			「モニュメント性とつなぐ」。ですね。
		</dd>
</dl>

<h3>５．「ダラスの位相大地へ」</h3>
<dl>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			実態のある形や物を直観力と思考力で、関根さんは身体性で生み出す。<br />
			今新しいアートは仮想世界であったり実態をのけたもので動こうとしている。<br />
			中国の若者の中には異次元の世界に入ろうとしている。ぶつかり合う出会いの場があると思うんだけど、ダラスで位相大地が完成した時に若い人たちが反応するか楽しみです。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			近年アメリカの人々が「もの派」に興味を持った。しばらく展開があるから、その間アメリカに行ってみようかと思ってね。40年前のものが時間がたって、意味付けから注目されるのが不思議だけど。<br />
			悪い事では無いから、活動しようと思ってます。<br />
			今回扇型広場でやったってことは、意味のあること。<br />
			土を掘って作品を完成し、また元に戻す。モニュメントではなく、思想があそこに刻まれる。美術館以上に意味があること。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			今回関根さんの作品が大学のキャンパスにあるけど、今から私たちの大学が求める世界のコレクションを大学に再現したい。建物をつくるだけではない、いつも何かが実験される大学でありたい。
		</dd>
	<dt>宮本：</dt>
		<dd>
			扇型広場は、上からみたポイントが良い。何も無い状態を制作前に撮っていますが、実に良かった。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			実は、そこに、日常の深い意味を思い起こすんですよ。リーウーファンさんが最初言ったように覚えています。何気ないんだけど、何かを喚起させる作品。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			ニューヨークのmomaでのオノ・ヨーコのメッセージも「再現」の作品だった。時空をつなぐ。そうなるとキャンパス全体が美術館でいいんですね。
		</dd>
	<dt>関根：</dt>
		<dd>
			学内に、美術館は立てずに全体を美術館とする。それにはキュレーターが大切。その環境の中で学生達が育つんだよね。
		</dd>
	<dt>齊木：</dt>
		<dd>
			私たちもこれをきっかけに関根さんの作品とともに時空の旅をさせてください。神戸芸術工科大学ではいろいろな若い人たちが育ってますから、その活動を求めて旅してみたいですね。<br />
			今日は、ありがとうございました。
		</dd>
</dl>
<img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/10/111012_1e.jpg" alt="" title="111012_1e" width="705" height="470" class="alignnone size-full wp-image-25930" />]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>第4回『学長の庭』2010年11月17日(水)インダストリアルデザイナー：高橋由佳さん</title>
		<link>http://www.kobe-du.ac.jp/2011/01/18122/</link>
		<comments>http://www.kobe-du.ac.jp/2011/01/18122/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 07 Jan 2011 02:18:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>kouhou</dc:creator>
				<category><![CDATA[学長の庭]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.kobe-du.ac.jp/?p=18122</guid>
		<description><![CDATA[高橋由佳さん 神戸芸術工科大学工業デザイン学科卒業。ヘルシンキ芸術大学修士号取得。 Harni-Takahashiデザイン＆建築事務所協同主宰 学長： ようこそ神戸芸術工科大学へ。私は、卒業生が社会に旅立ってから大学に戻 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/01/110107_1a.jpg" alt="" title="110107_1a" width="705" height="397" class="alignnone size-full wp-image-18128" /></div>
<h5>高橋由佳さん</h5>
	<p>
		神戸芸術工科大学工業デザイン学科卒業。ヘルシンキ芸術大学修士号取得。<br />
		Harni-Takahashiデザイン＆建築事務所協同主宰
	</p>

<div style="width:300px;float:right;margin-top:20px;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/01/110107_1e.jpg" alt="" title="110107_1e" width="300" height="409" class="alignnone size-full wp-image-18132" /></div>
<dl>
	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			ようこそ神戸芸術工科大学へ。私は、卒業生が社会に旅立ってから大学に戻ってきていただき、お会いすることが楽しみなんです。今、神戸芸術工科大学は、日本のデザインの大学から、世界の基準にあう大学を目指しています。高橋さんには、昨年9月ヨーロッパ芸術系大学訪問の際ヘルシンキに訪問しお世話になりました。その時にもお話しましたが、今年の4月に神戸芸術工科大学はミラノサローネに出展しました。その後、パリのファッションショーでも紹介され、11月にサンテティエンヌにも出展します。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			サンテティエンヌは、私も出展したことがあります。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			あなたや後輩たちもインダストリアルデザイナーとして活躍し始めましたね。高橋さんは、工業デザイン学科プロダクトデザインコースを卒業して何年ですか？
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			14年です。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			初めの職場は、どのように見つけましたか？
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			会社説明会で、見つけました。デザイナーを募集している会社が少なくて。２つ内定。１つは大阪市内で立地条件もよかったんですが下請けの会社。三木の会社は地場産業で下請けではなく自社製品を開発から手がけていることに魅力を感じて選びました。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			その後、ヘルシンキへ留学したきっかけは？
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			逸身先生に相談した時の一言です。ヨーロッパを希望していて、オランダとストックホルムのコンストファック、今のアールト大学であるヘルシンキ芸術大学を考えました。スウェーデンとフィンランドに合格して、選ぶ時も逸身先生のお勧めで、関西日本・フィンランド協会で奨学金を得て行きました。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			良かったですね。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			だれも反対しなかったんです。だからこれは自分が努力して留学するしかないなと思いました。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			覚悟が大変だっただろうと思いますが、あなたのスタイルは、新しい仕事をする人の新しいスタイルだと思いました。大学院でも苦労されたでしょう。
		</dd>
</dl>

<hr />

<div style="width:300px;float:left;margin:20px 0 0 0;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/01/110107_1d.jpg" alt="" title="110107_1d" width="300" height="181" class="alignnone size-full wp-image-18131" /></div>
<dl style="width:380px;float:right;">
	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			それほど、怖がってたほどでもなかったです。6年働いた経験もあり、また神戸芸工大の授業の内容は、レベルが低いものではなかったと思いました。学部の授業内容は、内容の重複する部分もありました。その分はすっと入っていけました。ただ、学生の基礎レベルが高かったです。優秀な学生が集まっていて、高いレベルの中でお互いに刺激を受け合いながら高い完成度のものを仕上げていくのがよかったです。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			チューリッヒやロンドンなどのヨーロッパの大学院では、先生か学生かわからないほど、年齢の幅が広いでしょ。あなたが入学されても、広い幅の中で良かったでしょう。日本の大学もそうなったら良いなと思います。クリエイティブな仕事の現場には世代や国を超えて、1種類の人ではなく、いろんな多様な仕事の経験をした人たちがいたら良いなと思います。
		</dd>
</dl>

<hr />

<dl>
	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			私もそう思いました。それによって自然とレベルが上がり、作品の完成度が変わってくるんですね。若い学生からは斬新でフレッシュなアイデアやセンスが出て、経験を積んだ年上の学生の技量と合わさっていいとこ取りです。そうしてお互いにスキルを上げて行くんですね。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			だから、堂々と議論するんですね。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			フィンランド人は、激しいディスカッションはしませんが、黙っているなと思っていたら、鋭く突っ込んで、自分の考えをしっかり主張します。
		</dd>
</dl>

<hr />

<div style="width:300px;float:right;margin-left:20px;">
	<div style="margin-top:20px;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/01/110107_1c.jpg" alt="" title="110107_1c" width="300" height="400" class="alignnone size-full wp-image-18130" /></div>
	<div style="margin-top:20px;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/01/110107_1b.jpg" alt="" title="110107_1b" width="300" height="354" class="alignnone size-full wp-image-18129" /></div>
</div>
<dl>
	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			今日の特別講義のあなたが語るスタイルは日本でやっていても変わりませんか？空気感が何かヨーロッパの人達と会話している感じがしました。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			実はあまりなれていない日本語でのプレゼンテーションでした。大学院ではたくさん英語でのプレゼンテーションをする機会があり、卒業後もそうなので英語でなら、少し慣れてきているのですが。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			今日の特別講義では、ひとつひとつの仕事をそれまでの仕事と組み合わせて紹介されました。間のあけ方が良かったです。感動しましたよ。仕事内容ですが、あなたとご主人のペッカさんとは国が違って年齢も違っていてもこんな素敵なコラボレーションがあるんだなと思いました。ペッカさんも由佳さんもそれまで別の世界で生きてきて、全く異質な型をもっている。その型があったからこそ、アイデアを出し合った時に新しいものが生まれたのだと思いました。日本とかフィンランドとか超えたデザイナーとしての出会いの絶妙さを感じました。デザインを考える時に、かなり自分のもっているものをそぎ落としながらシンプルな姿勢・素材をねらってらっしゃるのかなと思いました。結婚されたお二人の出会いとデザインの姿勢についてお聞きしたい。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			初めてペッカに会った時、ある意味衝撃的でした。デザインの核の部分では同じ考えを共有するのですが、私は日本で勉強したので、資本主義的な考え方が強く、デザインは商業活動の一部という考えを持っていました。売れることがデザインの評価のひとつという思いがありました。ペッカは、ビジネスで成功するかどうかはどうでもよく、私の資本主義的な価値感が理解できなかったので、互いに反発もしました。彼にとってデザインは、人間の生活向上や幸せな生活を実現するために挑戦していくもので、ビジネスでどれだけ成功するかどうかなどは、僕の問題じゃないと。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			ショックだったでしょ。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			はい。現実はそうじゃないよね、とか思ったりしました。ただ、一緒に仕事をしていく中で、フィンランドではそういう考えでもやっていける体制があると気付きました。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			地球社会の人を幸せにすることも大切ですよね。売れることは悪いことではなく、収益が社会へ還元されることによってさらに人々を幸せにする。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			私たちは、お互いに違う観点がありますが、核は同じなので、一緒に仕事をしていく中で、デザインする意味はそこにあると思います。普通にものをつくるんだったら足りていて、良いものを作ることによって、人の生活環境が少しでも向上すれば思います。二人の間ではベースの哲学として、より少ない資源の使用でより多くの効果のある製品を作る事がデザインテーマです。日本にいた時は、フィンランドの事を知らず、少しは勉強していきましたが真っ白な状態で行きました。ヨーロッパでは日本とフィンランドのデザインは近いといわれているんです。フィンランドでは、日本とフィンランドのデザインって似てるよねってよく言われました。なぜかと考えた時に、両方ともエステティック・審美性が貧困からきているのではないかと考えました。フィンランドは現在まで王国になったことがなく、王朝文化のようなきらびやかさがない。それより、農家や自然に巻き込まれた近くの素材の調和による美しさがあります。日本は皇族がありますが、天皇家のわびさびの美学は、フランスやイタリアのそれとは違います。自然の中から生み出された美しさが根底にあるから、素材感や自然との関係を大切にする姿勢に深いものがあるのかなと思います。素材感・シンプルさというのはとても重要で、デザインの過程でそれが必ず必要なものでない場合はそぎ落としていく形をとっています。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			さて、今回ペッカさんがまとめられた本を紹介してもらえますか。
		</dd>
</dl>

<div style="width:300px;float:left;margin-top:20px;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/01/110107_1f.jpg" alt="" title="110107_1f" width="300" height="360" class="alignnone size-full wp-image-18133" /></div>
<dl style="width:380px;float:right;">
	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			本を書くきっかけは、ペッカが記号学に関しての展示会をしてほしいという依頼をうけ、抽象的な記号学を考える前にその基礎となる”物”とは、そしてどういった類いの”モノ”について話しているのかというところから考え始めたそうです。どのような学問でも、例えば植物などでもそうですが、まず分類・体系化する事によって頭の中が整理され、それをより深く考察する事ができるのです。ペッカは建築も勉強しているので、建築というのはその長い歴史の中で分類され体系化されているのに対し、工業デザインというのは産業革命以降の新しい分野であるので体系化された研究というのがあまりなされていないということに気付いたそうです。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			今日は初めに由佳さんの作品が紹介され、その後本の紹介だったので、かたちを表現する新しい道具を作られたなと感心しました。本の内容からは、都市や建築まで幅広くイメージさせてもらいました。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			大学院の専門は、インダストリアルだったんですけど、カリキュラムでは都市計画もありました。ものは、環境の中にあるということを考えた上でデザインをしなければならないという考えが強くあります。ペッカと仕事を始めて、ますます、建築デザインなどもお手伝いするようになって、ものづくりは、「スペース」の中にあるものなんだと意識してデザインに取り組むようになりました。
		</dd>

</dl>

<hr />

<dl>
	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			芸工大は、デザインの分野が全て揃っているけど、分野を超えてうまく共有できるような仕組みをつくらなければならないと思いました。それを考えると、これから高橋由佳さんとご主人のペッカさんにも大学教育にかかわってもらえればいいなと思います。これから活動の予定は？
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			来年にヘルシンキのデザインミュージアムで二人展を行います。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			そうですか。僕が考えているデザインの課題は、直接ヘルシンキの展覧会でお二人に問いかけます。
		</dd>

	<dt>高橋：</dt>
		<dd>
			それは良いですね。彼も彼の思いを自分で語ることができると思いますので。
		</dd>

	<dt>学長：</dt>
		<dd>
			これからのますますの活躍を期待しています。今日はありがとうございました。ヘルシンキで再会しましょう。
		</dd>
</dl>

<div><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2011/01/110107_1g.jpg" alt="" title="110107_1g" width="705" height="397" class="alignnone size-full wp-image-18134" /></div>
]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>第3回 『学長の庭』 2009年04月24日</title>
		<link>http://www.kobe-du.ac.jp/2009/05/1245/</link>
		<comments>http://www.kobe-du.ac.jp/2009/05/1245/#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 24 May 2009 14:31:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>kouhou</dc:creator>
				<category><![CDATA[学長の庭]]></category>

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		<description><![CDATA[齊木学長… まずは、森脇さん昨年の春から大学院職員に来てくれてありがとう。大学院が活 性化しました。あなたの、ちょっとしたアイデアやデザインの仕組みの感性が、いろんな刺激を与えています。 この大学で香山さんの指導と刺激を [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p style="text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/3_1.jpg" alt="" title="3_1" width="400" height="225" class="alignnone size-full wp-image-7512" /></p>
<dl><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">まずは、森脇さん昨年の春から大学院職員に来てくれてありがとう。大学院が活 性化しました。あなたの、ちょっとしたアイデアやデザインの仕組みの感性が、いろんな刺激を与えています。 この大学で香山さんの指導と刺激をうけて育ったあなたが、この大学を本当に好きなんだなと感じることができます。</p>
</dd><dt>香山特任教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">森脇さんがセレンディップ（神戸旧居留地に設置された本学オリジナルショップ＆ギャラリー）にいたのがいつだった？</p>
</dd><dt>森脇さん…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">3,4年前です。</p>
</dd><dt>香山特任教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">彼女は、私が芸工に最初に来た年に４回生だったんです。いきなりゼミを指導す ることになって、手探 りの状態でした。森脇さんは、何が好きなの？って尋ねたら、映画監督のティム・バートンが好きで、それを制作にすると。映画を研究するとか映画のキャラク ターを絵に描くという発想かと思ったら、これがなぜティム・バートンなのかと思うような、インスタレーションを作ったんです。私は、どちらかというと理 屈っぽかったので、文献や映画を読み込んで研究をするのかと思ったら、全く違うものになったので驚きました。森脇さんは卒業するときに、デザインの会社に 就職するのではなく、ごく普通の神戸のお店のアルバイトをして、もったいないなと思っていたんですが、制作は続けていたんです。で、セレンディップでも個 展をしたんだよね？</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/kayama.jpg" alt="" title="kayama" width="225" height="400" class="alignnone size-full wp-image-7513" /></p>
</dd><dt>森脇さん…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">はい。セレンディップで個展をさせて頂いているうちに、作り手としてこうした方が効果的なんじゃないかとか、お客さんに来てもらう為にこうしたらいいのでは？と思ってたら、スタッフの方が辞められて私にお声がかかったんです。が、数年後閉店してしまいました。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">それで苺小屋（アトリエ苺小屋：森脇正奈さん＆谷中亜紀さん共同運営によるアトリエ兼ギャラリー<a href="http://ichigoya.daa.jp/" target="_blank">http://ichigoya.daa.jp/</a>）を？</p>
</dd><dt>森脇さん…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">はい。卒業後、NPOのアート活動で知り合ったアーティストの方々や、セレンディップでの先輩や後輩との繋がりができてので。視覚情報の同級生の谷中さんと自分たちで、作ろうとなったのです。</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/ichigogoya.jpg" alt="" title="ichigogoya" width="400" height="300" class="alignnone size-full wp-image-7514" /></p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">セレンディップ効果があって、人との繋がりは絶対切れないんだよね。ところで、初めて会った時の香山さんはどうだった？</p>
</dd><dt>森脇さん…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">今から10年前ですね。やっぱりテレビで知っていたので、精神科医だし、すご く楽しみでした。ゼミの先生に悩んでいた時期で。路頭に迷ってたときに、面談があったんですよ。ゼミに入りたい人がたくさんいたので、面接をして訳のわか らないことを話したように 思うんですがピックアップしていただき、ゼミ生になりました。</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/moriwaki.jpg" alt="" title="moriwaki" width="400" height="225" class="alignnone size-full wp-image-7515" /></p>
</dd><dt>香山特任教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">あの時に選んだのは、その時にやりたいことがはっきりしていない、その当時の言葉で言えばファジーな、どこにもはめ込みにくい人に来て頂いたんです。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">最近の卒展の作品には、ファジーで新しいものが出始めて、学科や学部をこえて大変なことになっています。ファッションの学生が写真をとって学長賞を受賞したり。視覚情報にはファッションデザインをしているなどいろんな人がいましたよね。</p>
</dd><dt>香山特任教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">あの当時の視覚情報学科はいろんな人がいましたね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">先日、Manuela（香山リカ特任教授運営のカフェ・ギャラリー・イベントスペース <a href="http://manuela-cafe.com/" target="_blank">http://manuela-cafe.com/</a>） にお邪魔して、森脇さんの個展『おべんとたべよ』のお弁当箱面白かったです。苺小屋やManuelaのようなアートとデザインの拠点を大阪や京都でも作り たいです。大学も、卒業した人たちも、もっと勉強したいと思っている。刺激のある環境を提供したり、コンティニアンスラーニングの場を作りたいんです。そ の為に、Manuelaや苺小屋を使わせてもらえたらいいですね。</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/manuela.jpg" alt="" title="manuela" width="400" height="301" class="alignnone size-full wp-image-7516" /></p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/obento.jpg" alt="" title="obento" width="400" height="300" class="alignnone size-full wp-image-7517" /></p>
</dd><dt>香山特任教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">もちろんです。業界を超えてとか、有機的にやったり、教員へアプローチをもっとすればいいのにと、思います。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">場所があれば、出来るんです。そこにいって座る場所や人と出会う場を大切にしたいなと。 苺小屋これからどうなりますか。</p>
</dd><dt>森脇さん…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">より多くの人に知っていただきたいし、利用していただきたいです。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">あんまり無理しないでね。展示をする人達には、卒業生が多い？</p>
</dd><dt>森脇さん…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">卒業生と一般のアーティストと半々です。</p>
</dd><dt>香山特任教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">口コミが多いの？</p>
</dd><dt>森脇さん…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">口コミではなく、セレンディップで知り合った人とか、大学で知り合った院生とかアート活動をしていた中で知り合った方々です。</p>
</dd><dt>齊木教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">もっとそういう人たちの出会いの場を作ろう。今からは人の関係を築かないとね。苺小屋やManuelaという場所があるだけで違うし。</p>
</dd><dt>香山特任教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">もちろんです。どんどん使ってください。</p>
</dd><dt>齊木教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">宜しくお願いします。</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/3_2.jpg" alt="" title="3_2" width="400" height="225" class="alignnone size-full wp-image-7518" /></p>
</dd></dl>]]></content:encoded>
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	</item>
		<item>
		<title>第2回 『学長の庭』 2009年04月14日</title>
		<link>http://www.kobe-du.ac.jp/2009/05/1240/</link>
		<comments>http://www.kobe-du.ac.jp/2009/05/1240/#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 23 May 2009 14:30:19 +0000</pubDate>
		<dc:creator>kouhou</dc:creator>
				<category><![CDATA[学長の庭]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.kobe-du.ac.jp/?p=1240</guid>
		<description><![CDATA[齊木学長 今日の『学長の庭』のテーマは「弟子と先生」ということでお願いしたいと思います。尹君は大学に入って何年？ 尹助手… 学部と大学院で今年７年目です。 齊木学長… ７年前に環境デザイン学科に入ってきて、小山先生のどの [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<dl><dt>齊木学長</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">今日の『学長の庭』のテーマは「弟子と先生」ということでお願いしたいと思います。尹君は大学に入って何年？</p>
</dd><dt>尹助手…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">学部と大学院で今年７年目です。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">７年前に環境デザイン学科に入ってきて、小山先生のどの授業が刺激になったの？</p>
</dd><dt>尹助手…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">デザイン史です。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">小山先生といえば音に対しての刺激ですか？</p>
</dd><dt>尹助手…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">はい。小さい頃から、音楽に興味がありました。</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/yoon-josyu.jpg" alt="" title="yoon josyu" width="400" height="266" class="alignnone size-full wp-image-7110" /></p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">領域的に言うと、音はとても早い時期にいろいろなことが実験される領域という ことができます。たとえば 建築やプロダクトやファッションのようなデザインの領域で新しい考え方やイメージが出てくる前に、音の領域ではもう始まっています。音や哲学の領域で新し いものが見つかって、それがやがてアートの領域に反映されて、それからデザインの領域に広がっていきます。先のことを読もうと思うと、哲学や音は外せない ものです。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">哲学や音楽にしても、科学技術の前に存在するものかと思いますね。音は新しい先端のものと、変わらないものの両極を持っていますね。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">言葉より前に音がありましたし、人間にとってとても根源的なものですね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">突然大学の話になるけど、これまで音を学ぶ学科を取り入れるチャンスが無かっ たんですが、音を求めてい る人は多く、卒業研究にする学生もいました。山陰の漁村の生活の音や、尾道で船や列車の音の認識など研究したり、環境のラボで鉄板の上を歩かせたり、音理 論を体感されることを卒業制作でやっていました。論理的にとらえるのではなく、制作する側面と理屈でとらえる側面がありました。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">とても面白い研究ですね。尹君は音楽ですが、私は学生時代にはエンジニアリン グや環境工学が好きで、音に関する研究をしたいと思っていました。音楽ホールの設計をするときに、様々な音に関わる現象が数値に置き換えられて、数式で明 らかになってくるのがすごく面白かった。 環境工学が一番やりたかったことのひとつです。しかし、自分で建築を作ろうと思うと、過去の歴史を学ばないと何も作れないと思ったのがきっかけで、歴史の 研究者になりました。 もしもあの時に戻れたら、そっちもやってみたいです。齊木先生は？</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">私は、植物形態と分類学。結局、集落や街の空間の形や分類がテーマとなり、学生時代から変わらず求めています。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">形態学と言えば、話は変わりますが、ゲーテの木というのがあるんです。ゲーテ の研究者からもらって家で 育てています。こんなギザギザの葉っぱが出て、それがあるときに先の部分がジャンプして地面に落ちて子供をつくる。しかも同じ相似系のものをつくって いくことから、ゲーテの木と呼ばれているのかもしれません。とても弱い木です。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">尹君はもともと何になりたかったですか？</p>
</dd><dt>尹助手…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">もともとは住居学を勉強したいと思ってました。でも住居学科は女子大の学科 で、私学で探してみたら、この 大学をみつけて、吉武先生や鈴木先生に教えてもらえるかな？と思って来たんですが、小山先生の授業の初っ端から違うものも面白そうだなと思いました。音楽 理論に興味を抱いてそっちの方向へいきました。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">彼はもともと、教会でピアノを弾いていたので、素養があったんだと思います。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">いいですね。小山さんからの指導は？</p>
</dd><dt>尹助手…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">ゼミからです。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">学部のときの尹君の卒論も刺激的だったね。音楽っていうのは、論理的にも数学 的にもちゃんと組み立てができて、科学の先端の領域ですよね。ものすごく論理的で科学的で筋道がしっかりする構成力。過去のものを活用できて、新しい領域 へ踏み出せる、科学的なものと思うんです。 私は将来、うちの大学では扱わなければならないのではないかと思う。音のない生活はないから。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">やなぎ先生の演劇の授業も面白いですね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">身体や音、私たちに最も求められているもので新しい刺激をね。これからの音のテーマは何でしょう？</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">何でしょう？プログラミングや音を実際作ったり、いままでと違ったものを数値化したり、何かができると思う。</p>
</dd><dt>齊木教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">実験をどこかで始めたらいいなと。カフェでの音楽に、何かが流れていると気づかせるとか。音の刺激を常にどこかに巻き起こしてくれたらいいな。その辺はどうでしょう？</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">尹君は、インスタレーションを考えてるんでしょ？これまでは理論だけなので、実際に何かつくらないとね。</p>
</dd><dt>齊木教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">そうですね。アイデアがでたら、作らないと。楽しみがあって、すぽんと飛ぶこともあるけど。刺激をうる仲間がいたらいいなと思う。図書館で何かやりましょうか。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">この大学は、弦楽でもロックでもいいから、生で聞くチャンスがあまりないの で、そういう機会をつくるこ とは重要だと思います。杉浦先生と大学院の芸術工学基礎論の授業「音の磁場」を２年やって、すごく面白かった。ただ、音は本にするのは難しいから、書籍と しては残らなかったのですが、授業としてはとても面白かったです。 ガムランの人たちや、インドネシアの女性のダンスを、出雲の熊野神社にツアーと一緒に行って聴いたり、大学で三味線を弾いてもらったり、電子音楽で３６０ 度立体的に聴いたり。耳は左右にしかないのに、そのヘッドフォンをすると、前や後ろに音が定位して言葉にならなかった。 杉浦先生には、もっと音と音楽の授業をしてもらいたいです。</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/ak0425.jpg" alt="" title="ak0425" width="400" height="266" class="alignnone size-full wp-image-7520" /></p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">キャンパスの中で音をやろう。風が吹くような音、北から吹く風をとらえて、筒をおいたり、うなる音響のものを置いたり。音楽としてのものではなく、実験的な音がどのように体内化するかとか。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">生音で良いものがあるといいですね。石井先生や槌橋先生も音楽を映像にした作品を作っていらっしゃいますし、音楽にはみんなが関心があると思います。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">尹君の音をテーマとした仕事はこれからだな。音に魅力を持っている人の出会い の場ですね。大学には音を表現する場がなかなかなかった。それを楽しむとか自分たちの楽しむ場とすればいい。最大の共通点じゃないかと思いますね。 図書館という、書物でいろんなものを集約したものを超えて、図書を超える音を含めた情報発信の場。情報やメディアが発信できる場にしたいですね。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">それは鈴木（明）先生のご専門ですね。図書館そのものが単なるアーガイブでな く、うちの図書館もぜひ変 わってほしい。学園祭で学生がよくバンドをやってるけど、僕なら図書館でやらせろと言うと思う。音が出せる場所として、床はコンクリートでいいから、もう 少し大きな場所があるといいですね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">音の実験を今年から始めましょう。特効薬はなく、こつこつですね。安心したら ダメだけど、元気出るネタ がないと。小山さんや私は疲れが出てきてるけど、今年助手になった尹君や鎌田君など卒業生たちが体内化した空間や空気が新しいものを生み出してくれればい いなと、期待しています。 弟子は先生から離れて何かするというのも大切です。チャレンジしてもらえればと思います。 尹君がこの大学に望むことは？あと１０年先。</p>
</dd><dt>尹助手…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">先ほどの話題になりますけど、いろんなところで、簡単にライブが行われるとか。生演奏で聞く場所がピンポイントでできればいいし、実験したいですね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">バウハウスの話になりますが、音とかいろんな実験ができたじゃないですか。ダンスとか。音と空間の関係とか。今の時代目指す教育の体系は？</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">バウハウスの頃からずっと今まで連続的に世界は変わっているのではなく、節目 がありますよね。それはコンピュータです。大きなクレバスのような溝があって、われわれはそれから先の世界にいて、あらゆるものが変わったはず。 リアリティの意味もかわっていて、われわれは再びリアリティを求めてるけど、リアリティが何だったのかがわからなくなっている。その切れ目をうまくつなが ないといけない。センターでは現代のリアリティについて、多木先生と研究をすすめています。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">バウハウスが生まれて、活動の期間は短かったけど、時代が求めたものがあった 訳ですよね。ある意味アバンギャルドだったけど、リアリティがあった。 実 験をして分野を超えた新しいものを求めて自分達の中におさめず、問いかけて引き戻すやり取りをしたというのは、リアリティを求めた動きだったと思うんです よね。コンピュータが身近な道具になって、10数年前にネットが広がって、あらゆるものがリアリティがあるのか。その溝をどう埋めるかというときに、九州 芸工大が生まれ、ついでうちの大学が生まれています。その時代にできたことと、今の時代が求めることに溝がある。どう埋めればよいのか。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">いまリアリティがどうなのかということは、音楽家や現代アートの作家たちは敏感に感じ取っていて、それを作品にフィードバックしている。それはとても参考になります。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">その時に刺激を受けたデザインの時間を、もう一度リアリティを求めるととも に、時間軸でバウハウスから今日までの溝が埋まらないのかと思っています。 私 は10年間、田園都市研究をやって、ウイリアムモリスの社会同盟たちの田園都市建設活動を結果的にガーデンシティー舞多聞で実験することになった。ガーデ ンシティー100年を記念した国際会議を開催し、100年前って古いものではなく、バウハウス以前にはイギリスの社会主義同盟で活動したハワードがいて、 ウイリアムモリスがいて、その後の理念だけでなく教育と科学技術の形に現れたのがバウハウスだと思う。</p>
<p style="margin: 0px 0px 1em 2em; text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2009/05/ts0425.jpg" alt="" title="ts0425" width="400" height="266" class="alignnone size-full wp-image-7521" /></p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">モリスは、人間は労働しなければならない、と考えていました。機械は人間がたのしく人間らしく働くために召使いとしてあるのだ、と。働いて楽しいのはいいですね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">コンピュータが入ってきて、新しい情報がやってきて、バウハウスのときの変革 と似た今の時代の変革を求められている。しかしチャンスなのにアーティストや哲学者はあまり発言しないですよね。 考えてみると、バウハウスの大量生産や社会だったりするけど、私たちの分野で考えると、バウハウスを超えるような時代にチャンスが巡ってきてるんじゃない かと。</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">そういう意味だと、たとえばRCA（王立アカデミー、ロンドン）は、社会にか かわる方向で活動していま す。これまではデザインというと、きれいないいものがデザインの対象だったけど、そうではない、ほかのものも呼び起こすこともやっている。デザインノワー ルというキーワードで、刺激を与えるデザインのプロトタイプ（次のきっかけをデザインで考えること）をつくっています。こうしたアーティストや哲学者が何 やっているのかを考えるといいかもしれない。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">10年先ってどうかなと。うちの大学は1989年にできて今年20周年。確実 に年を経てるんだけど、たまたまバウハウスが生まれて今年90年目なんですね、おもしろいなと。 バ ウハウスが生まれたときも時代が変化する革命のときで、戦争のときで、今の時代が持っている社会的な動きが重なっています。RCAとか、面白いことをやっ ているところと連携して、何か良い企画をつくって、情報発信して、10年後の大学30周年、そしてバウハウス100周年を目指してやりましょう。10年先 小山さんはいらっしゃるだろうけど、僕はちょうどいないし。 日本でバウハウスのひずみを議論できるキーパーソンは？</p>
</dd><dt>小山教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">キーパーソンどうしは仲が悪いから。議論ができるかどうかは、わかりません。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">それはそうだけど、僕は田園都市国際会議で、シンポジウムもできて仲間ができた。仲間を集め、バウハウス100周年とその功罪を論議出来たら良いな。さて、尹君は新鮮な今の気持ちを忘れずに、常に先生を健全な批判的なまなざしで見続けてください。</p>
</dd><dt>尹助手…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">はい。</p>
</dd></dl>]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>第1回 『学長の庭』 2008年08月04日</title>
		<link>http://www.kobe-du.ac.jp/2008/05/1237/</link>
		<comments>http://www.kobe-du.ac.jp/2008/05/1237/#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 22 May 2008 14:28:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Megumi</dc:creator>
				<category><![CDATA[学長の庭]]></category>

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		<description><![CDATA[戸矢崎教授・寺門教授 「神戸での出合い」 齊木学長… 今日はファッションデザイン学科の戸矢崎さんとビジュアルデザイン学科の寺門 さんを第1回「学長の庭」にお招 きして、今お二人が何に興味を持って制作を展開されているのか、 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div>
<p style="text-align: right;"><a href="http://www.kobe-du.ac.jp/2009/12/3093/">戸矢崎教授</a>・<a href="http://www.kobe-du.ac.jp/2009/11/3103/">寺門教授</a></p>
<h3 style="margin-bottom: 1em;"><strong>「神戸での出合い」</strong></h3>
<dl style="margin-bottom: 2em;"><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">今日はファッションデザイン学科の戸矢崎さんとビジュアルデザイン学科の寺門 さんを第1回「学長の庭」にお招 きして、今お二人が何に興味を持って制作を展開されているのか、大学への期待などをお伺いできればと思います。戸矢崎さんとは、芸工大創設期から20年共 にやりとりしてきました。専門分野のことだけをやっていたら出合いは無かったですね。</p>
</dd><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">そういう意味では、自分がやっていたことに留まる気はなかったので、ここの ファッションデザインに期待した んです。自分はファッションデザインをやってきたわけじゃないから、ファッションデザインを通して違うことが出来るのかと思って。それが当初結構裏切られ ましたが、でもここに来たことで杉浦康平さんとか様々なジャンルの出会いがあり、考えても見なかった大きな出来事でした。他のジャンルの人と共有しあえ て、たまに会ったら飲みに行こうかとか、繋がりがありましたね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">寺門さんは来られて3年目ですね。先日、寺門さんに絵を学長室の壁面に提供して頂きたいとお願いしたら、大きな絵を新幹線で運んでいただきました。</p>
</dd><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">運び屋なんですよ。作品がデジタルじゃないので、宅急便でも良いんですが、運べる範囲であれば自分で運んだ方が安心なので。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">制作は東京で？</p>
</dd><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">今はほとんど東京ですが、なんとか大学でも制作できるようにしていきたいです。ただ、東京の仕事時間との兼ね合いでどこまでできるか、どうしたらできるかという問題はあります。</p>
</dd></dl>
<h3><strong>「制作することは快楽か苦か」</strong></h3>
<dl style="margin-bottom: 2em;"><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">僕は学校である時期制作活動をやってたんですが、相当つらかったですよ。もちろん人によると思うんですが、作品を作っているときは苦しくて僕は単純に辛いんです。楽しいのはほんのわずか、ちょっと乗り始めた時で、その他の99％は辛い状態なんです。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2008/05/001.jpg" alt="" title="001" width="300" height="161" class="alignnone size-full wp-image-15532" /></p>
</dd><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">僕は、絵を描くことが快楽なんで、その楽しんでる姿を人にさらすのが恥ずかしい。</p>
</dd><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">僕と寺門さんは対極な人じゃないかと思うんです。僕は、作品を作ることは苦しいんだけど、人生は楽しみたいんです。芸術というひとつの価値観に自分を閉じ込める気は全く無いんです。芸術を追求する僕の先生は、求道者みたいで芸術との戦いに見えます。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">寺門さんの作品は、今の楽しんでいる姿がそのまま作品にありますね。僕は一人 で作品を作らず、必ずメンバーが いてさまざまなやり取りの中で作り上げる。町のデザインや住宅の設計の時には準備に2・3年、設計に2年で計4・5年のスパンの中で作る。そのプロセスの 中で変化し、その中で自分が生まれ変わっている。終わったときには次の事を考えています。仲間の中で刺激を受けて何かをやっているんです。</p>
</dd></dl>
<h3><strong>「遠回りは近道か」</strong></h3>
<dl style="margin-bottom: 2em;"><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">僕は、同業の友人はわりに少ないんです。高校・大学と8ミリフィルムで自主制 作映画を作っていました。映画や 演劇に興味があって、絵はその一要素というか、いろんなものを表現するごく一つとして、映画を撮ったらポスターを描いたり、演劇のちらしを頼まれて作った りしていました。本当はそちらに進みたかったんですけど、なんとなく挫折とかありまして、集団を率いてなにかするのには力不足だなと思い、一人だけででき ることの修行をしようとその世界から撤退しました。たとえば映画監督とか演出家とか、もっともっと良い男じゃないと無理だなとか思っちゃったんですね。 で、一人で狭い範囲で力を出していく方が自分には向いているかなと。２つ選択肢が残って、人形と絵だと。その両方を勉強しに東京に出たんですけど、まず人 形で挫折して、最後に絵が残りました。他の事にも色気が出てついついやるんですけど、上手くいかなくって、絵のことをしているとちょっとずつでも進んで、 続いたんです。気がつくと周りには、昔憧れていた演劇や映画とかの人達がいて、そんな人と一緒に仕事ができるという状態にだんだんなってきました。</p>
</dd><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">遠回りが近道っていうものね。</p>
</dd><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">そうかもしれないですね。ほんとに遠回りばかりなんです。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">戸矢崎先生の個展で印象に残っているのがボタンですよね。</p>
</dd></dl>
<h3><strong>「ボタンとの出合い」</strong></h3>
<dl style="margin-bottom: 2em;"><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">モノを作るときはいろんな材料の負担がかなり大きいんです。大量に材料を買っ て作るのに疑問を持っていて、 今この時代だし公害とか、ごみのこととかも考えました。初めにボタンの工場から買って、それを染めたんです。ピンクに染めてギャラリーに振りまいて桜の 散った風景をつくったんです。それから素材を考えるようになって、独自のものを集めなきゃならないと。作品を思いついて材料を集めると限界があるから、ま ず集めることからに変えたんです。展覧会をするときに地域の人に呼びかけたりもします。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2008/05/002.jpg" alt="" title="002" width="490" height="191" class="alignnone size-full wp-image-15533" /></p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">寺門さんの作品の中には天使がありますが、何かのテーマ性ですか。</p>
</dd></dl>
<h3><strong>「天使との出合い」</strong></h3>
<dl style="margin-bottom: 2em;"><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">わからない部分です。それなりにあるのでしょうけど、とりあえずわかんなくし ています。元はといえば、女性像 を描いていくうちに、背中に放射状に光を描き加えたときに天使に見えたんです。かなり早い時期にコンピュータで絵を描いていました。コンピュータで、光を 操って絵を描けるのが快感でした。昔から光が好きなんです。向こうから来る光が。コンピュータにはずいぶんのめりこみましたが、次第に生で描く絵が描けな くなってきて、それで、コンピュータ断ちをして、神戸へ越しました。光を使わずに、紙やカンバスや絵の具といった物（ブツ）を使って、それでも絵が光って 感じられたらいいなと、その方が光を使って光っているよりすごいかなと。モチーフとして天使は光を表現しやすかったんだと思います。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2008/05/003.jpg" alt="" title="003" width="200" height="277" class="alignnone size-full wp-image-15534" /></p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">瞳って大切ですよね。</p>
</dd><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">話をしていても、なにか思いついた瞬間に瞳の色がすっと変わったりしますね。瞳に限らず、生き物として、僕たちは色も変わるし、光ったりくすんだり、そういうことに敏感な方ですね。</p>
</dd><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">高校の時に本を見たらシルクスクリーンの作品が出てて、自分で作ってみたんで す。絹を木枠にはって、ペンキ で絵を描いてから版をつくって、ごしごしやっていたらずれて、意図しない良いものが出来ました。大学ではシルクスクリーンは3年生くらいからやりました。 正確さとかボカシとか、浮世絵に憧れて、最後100何十版とか作って、過剰にまでやってしまってから違うと思ったんです。1年半くらい悶々として、シルク スクリーンをやめる決意をしたんです。その後、個展をしたときに見に来た人に「戸矢崎さんの作品どこにあるんですか」って言われました。そのときが、脱皮 だったんです。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">お二人とも、あるとこまでは行き着いて、生き方と関係があるんですかね。</p>
</dd></dl>
<h3><strong>「原画の力」</strong></h3>
<dl style="margin-bottom: 2em;"><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">僕の世代は、テレビも白黒からカラーへ、8mmフィルムからビデオへ、レコー ドからCDへ、アナログからデジ タルへの時代で、メディアがどんどん全部が変わってしまう只中にいて、若い頃は先端を走りたくてしょうがなかった。コンピューターによって絵の最先端へい けると思ってたんです。生の絵が描けなくなって、コンピュータを使ってやっているのが本当に絵を描くことになってるのか疑問になってしまいました。そこで 大きく方向転換があって、結局、生で描く、物（ブツ）としての絵を描いていくことに戻っていきました。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2008/05/004.jpg" alt="" title="004" width="400" height="148" class="alignnone size-full wp-image-15535" /></p>
</dd><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">若い時って感性が豊かで、本物に触れてない時は、本の方が本物より良かった り、ポスターが圧倒的にかっこ良 く思ったりしたんだよね。ところが、いろんな経験をして、本物を見はじめて、ニューヨークの美術館に行き始めて、印象派の部屋に入って粒さに本物を見たと きに、びっくりしたんです。きれいで。学生の頃に上野で印象派展を見て、良く思えなかったのに、ニューヨークで見たときに、オリジナルが良いと思いまし た。本物が良いと。</p>
</dd><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">イラストレイターに憧れたのは、印刷されるのが素敵なことだという理由でし た。コンピュータで絵を描くことは 原画がなくそれ以上に浮遊感のあることでした。反動でしょうか、神戸へ戻り絵をアナログで再開してからは、僕の絵がこの世に1つしかない物（ブツ）として のフェロモンを最大限にして、触りたくなるようなものとして、色気が出てくることばかりに注意していました。</p>
</dd><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">印象派に近いものを感じます。ルノアールの傑作はどんなに逆立ちしてもかけな いです。富士山とかの絵は知っ ているけど、高速を走っていて富士山を見たら、実際を知らなかったとたじろいだりね。昔は、大学の先生になったら終わりと思ってた。でも、ここにいると仕 事は増えるけれど、本当にやりたい作品だけはやれるんですよ。仕事するのも辛いけど、何も期待されないのも辛いしね。そういう意味では、いくら時間があっ ても創作ができるわけではないし、どうしてもこれはしたいんだというものがあれば良い。思い切って自分のやりたいことをしたいです。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">この大学で教育に従事して20年になりますけど、僕も個別化した部屋には入ら ず、大部屋でメンバーも一緒に研 究やデザインを続けて、それがいろんな世界を超えて制作を可能とする刺激を生んでいます。それぞれの分野で、制作やデザインのスペースや係わり合いは違う んですけど、そういう多様な場面があったらと思うんですけど。</p>
</dd></dl>
<h3><strong>「学生達との本気の出合い」</strong></h3>
<dl style="margin-bottom: 2em;"><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">専門教育の場合は、自分が最先端じゃないにしても、ある一線に立ち向かってないと伝えることが出来ない。本にあることだけを伝えても意味がない。講義って難しいですよね。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">学生は、先生が意欲を持ってやってるかどうかを判断してしまいますからね。講 演会とかいろんなところでお話を するときはスタイルを持ってやればできますが、授業は怖い。毎回が真剣勝負だし、彼らも真剣だし、こちらから投げたら反応が来ますからね。この面倒見の良 いといわれる神戸芸術工科大学でどういう教育を展開したいですか？</p>
</dd><dt>寺門教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">どうしてもジレンマとしてあるのは、イラストレーターに、絵本作家になるため に4年制の大学に来るという選択 の価値を自分の中でどう捉えるのか。僕自身、美大経験がないので今も手探りで模索中という感じです。ただ、ここの学生達は立派だなぁという印象で、真面目 で感度もいい。僕が、絵を描くことだけで長年社会とわたりあい、生き続けている本物の絵を描く生き物として、その生態を学生の目の前にさらせられるといい なと思っています。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">学生との出会いが、将来へチャンスを作っていくという事もあるんでしょうね。研究室のメンバーにデザインやアートの本物をどう示していくかが課題です。</p>
</dd><dt>戸矢崎教授…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">本気だって事ですよね。杉浦さんも、もうちょっと引けてるのかと思ったら、大 真面目でした。やなぎみわさん だってね。やなぎさんが本気じゃないと学生も演劇なんかやらないですよね。世間で認められている人が本気で学生に対応しているのがすごいですよ。僕ら学生 のときは無かったですもの。</p>
</dd><dt>齊木学長…</dt><dd>
<p style="margin: 0pt 0pt 1em 2em;">今日、お二人事にお越し頂いたことも出会いだと思います。これからいろいろ面 白いことにチャレンジできるよう にまず健康でありたいなと思いますね。今日はお二人の作品を制作するときの「生」の姿勢を語っていただきました。その常に感動を大切にする姿勢や新しい出 合いを求めるという姿勢には共通したものを感じました。ありがとうございました。</p>
<p style="text-align: center;"><img src="http://www.kobe-du.ac.jp/wp-content/uploads/2008/05/005.jpg" alt="" title="005" width="400" height="147" class="alignnone size-full wp-image-15536" /></p>
</dd></dl></div>
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